フォントサイズ:

基本的考え方ヒア 服部氏 「事業者の予見性高める環境整備を」

2016年6月2日

0601DSCF6313 電力中央研究所社会経済研究所事業制度・経済分析領域リーダーの服部徹上席研究員は6月1日、原子力委員会の「原子力利用の考え方」に関し、国内外の環境変化について説明した。
 服部上席研究員は、電力自由化が進む中でも、原子力発電を安価なベースロード電源として活用することは可能で経済的にも望ましいと考えを示した。しかしそのメリットを活かすには、廃炉や再処理など発電時に正確な見積もりが困難な将来の費用の上振れリスクに対し、適切な措置を講じる必要があると指摘。廃炉会計の見直しや再処理等拠出金法の成立などの取り組みが進められてきたが、原賠制度やエネルギーミックスに必要な原子力発電の維持については、今後議論が必要であるとした。
 事業者の予見性を高めるような事業環境整備について、英国で導入された市場価格変動をヘッジする長期契約(FIT-CfD)などの海外事例を挙げたほか、原子力発電の稼働率(および発電費用)を左右する政策変更リスクや規制リスクについても軽減されることが望ましいと述べた。
 原子力委員との質疑応答では、各国事例として、米国では2000年にカリフォルニア州電力危機で停電が起こり電力会社も倒産したことから、自由化を取りやめた州も多いと説明した。また、国策として電気料金を低く抑える韓国の例なども紹介した。