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英規制当局:サイズウェルB原子力発電所の運転再開 承認

2016年6月7日

©EDFエナジー社

©EDFエナジー社

 英国の原子力規制局(ONR)は6月3日、サフォーク州で定期検査と燃料交換のため停止していたサイズウェルB原子力発電所(PWR、125万kW)(=写真)の運転再開を承認したと発表した。英国唯一のPWRである同炉の原子炉機器は、組成に異常が見つかった原子炉容器(RV)をフラマンビル3号機(FL3)に納入した仏クルーゾー・フォルジュ社製。アレバ社傘下の同社では、過去に製造した原子力鋳鍛造機器の品質証明書で製造記録の不一致や記載漏れ、改変といった不正の存在も疑われており、ONRは5月13日、仏原子力安全規制当局(ASN)とフランス電力(EDF)からその旨、連絡があったことを明らかにしていた。ONRによると、同局の検査官は事業者による保守点検活動手配書に加えて、使われている機器、およびそれらの試験・検査記録についても綿密に点検。同発電所の再稼働に関する安全保証文書(セーフティケース)、および2017年の次回定期検査時までの安全運転に重大な影響を及ぼすような課題は特定されなかったと明言した。

 今回の定期検査は10年毎に行われる大規模な安全審査で、事業者のEDFエナジー社はRVが良好な状態にあるか確認するためRVの徹底的な供用期間中検査を実施。この検査結果はONRの技術専門家が独自に審査しており、RVの継続的な健全性が実証されたことと、ベルギーのドール3号機とチアンジュ2号機で見られたような水素白点が表れていないことを確認したという。また、アレバ社がクルーゾー社による過去の品質証明書の不正について審査した結果、サイズウェルBに供給された原子炉機器とは関わりがないことも確認したとしており、ONRとしては今後の成り行きをASNと連携しつつ引き続き見守る考え。今回およびそれ以前に行われた総合的な供用期間中検査の結果と、製造時の点検結果を組み合わせたことで、サイズウェルB発電所における鋳鍛造機器の継続的な安全性と品質に自信を持つことができたと強調している。