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フランス電力:原子炉機器の品質調査で既存炉の安全性に問題無し

2016年6月14日

 フランスの商業炉58基すべてを運転しているフランス電力(EDF)は6月13日、これらに使われている機器のうち、製造記録に80もの矛盾点が見つかったものに関する最初の機械分析調査の結果、現段階では健全性と安全性に問題のないことが判明したと発表した。昨年4月、アレバ社傘下のクルーゾー・フォルジュ社がフラマンビル原子力発電所3号機に納入した原子炉容器で組成異常が見つかったため、アレバ社が同社製の機器の製造記録を点検したところ、1965年以降に製造された約400点の原子炉機器で品質証明書に記録の不一致や記載漏れ、改変などが認められたほか、このうち約50点は既存炉で使用されていることが判明していた。EDFは今回の発表で、これら機器の製造記録における矛盾は一般的なものであり、報告を受けた仏原子力安全規制当局(ASN)は国際原子力事象評価尺度(INES)でレベル0に分類したと明言。国内の原子力発電所の安全運転に重大な影響は及ばないと強調している。

 アレバ社が5月末までに特定した80の矛盾点のうち、EDFはビュジェイ発電所やダンピエール発電所など12サイトの原子炉機器64パーツで見つかった68の矛盾点について分析を完了。残る12の矛盾点は、ルブレイエ1号機とフェッセンハイム2号機に設置されている機器9パーツに関するもので、EDFでは現在、それらの分析を進めていると説明した。EDFによると、アレバ社は2015年から始めた品質証明書の点検作業の中で、機器の最終製造記録に記載されていない情報が含まれた追加記録の存在を確認した。それらは当該機器の製造工程に関するもので、化学的構造や熱処理と溶接のプロセス、機械試験の結果といった技術的な仕様情報が含まれていたと見られている。EDFはまた、分析調査におけるこのような進展状況は、仏原子力安全規制当局(ASN)に定期的に報告を行っていると保証した。