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スウェーデン規制当局:最終処分場建設計画の審査で「環境法に適合」との見解

2016年6月30日

 スウェーデンで使用済み燃料最終処分場の建設許可申請書を審査している放射線安全庁(SSM)は6月29日、「処分場システムはスウェーデンの環境法の中で許容可能」との勧告を国土環境裁判所に提示した。審査プロセスにおける現段階でのSSMの全体的評価として、処分事業者であるスウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)は最終処分における安全性と放射線防護の要件を満たし得るとの判断を下したもの。環境裁判所ではこれを受けて、公聴会の開催などスウェーデンの環境法典に基づく同申請書の法的審査を実施する。最終的にSSMと環境裁判所は、それぞれが原子力法と環境法に照らして審査した結果を2017年に政府に示す予定になっている。

 SKBの計画では、エストハンマルにあるフォルスマルク原子力発電所の近接エリアで使用済み燃料12,000トンを地下500mの結晶質岩盤に直接処分する施設を、また、オスカーシャムにある集中中間貯蔵施設(CLAB)の隣接エリアで使用済み燃料の封入施設を建設予定で、2011年に立地・建設申請書をSSMと環境裁判所に提出した。これに対してSSMは、2015年の6月と11月に暫定的な審査結果を公表しており、慎重ながらも肯定的な評価を明示。使用済み燃料の封入施設については今年3月、事業者はすべての要件を満たすことが可能との見解を表明した。環境裁判所も2015年12月、SKBに対して追加で提出要請していた情報文書がすべて揃ったとして、関係自治体や政府の諮問機関等からコメントを募集すると発表していた。

 SSMでは評価の判断基準として、SKBが以下の点を十分実証できるかに主眼を置いている。すなわち、(1)望ましい建設サイトとしてフォルスマルクを選定した論理的根拠、(2)選択した最終処分方法が他の方法よりも望ましいと判断した根拠(3)使用済み燃料の封入施設と最終処分施設を放射線安全要件に従って建設・運転する能力--である。また、審査プロセスは段階的に進められているため、SSMは各段階においてSKBが安全要件を満たせるかを評価。今後の審査プロセスにおいてもSKBは、処分場の長期的な安全性を実証するために、さらなる安全分析報告書の作成が求められるとしている。

 SSMの今回の発表についてSKBのC.エッケルバリ社長は、「スウェーデンの放射性廃棄物プログラム全体にとって2016年と2017年は重要な年だ」とコメント。同社長によると、SSMはSKBの安全分析報告書を通じて、同社が安全要件を遵守しつつ最終処分場を建設するのに必要な条件を有していることを確認した。SKBの処分方法はすでに、フィンランドの規制当局が国内の処分場建設審査において承認済みであるため、審査の次の段階で必要な研究開発はフィンランドと一部共同で継続するとしている。