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総合エネ調地層処分技術WG、科学的有望地に係る要件・基準の検討結果まとめ

2016年8月9日

 総合資源エネルギー調査会の高レベル放射性廃棄物地層処分に関する技術ワーキンググループは8月9日、年内の提示を目指す科学的有望地に係る要件・基準の検討結果を概ね取りまとめた。同ワーキンググループは、地球科学的な観点から、地質環境特性およびその長期安定性、地下施設・地上施設の建設・操業の安全性、放射性廃棄物の輸送時の安全性、事業の実現可能性について、科学的有望地の提示に係る要件・基準に関する検討を行い、昨年末に中間整理を行っているが、このほど、5月に受け入れたOECD/NEAによる国際ピアレビューの評価や、関係学会からの意見照会などを踏まえ議論の取りまとめに至ったもの。
 科学的有望地とは、科学的知見に基づき、処分地選定調査プロセスに入る前段階の評価で、将来的に最終処分施設建設地としての適性が確認できる可能性の高い地域と位置付けられており、技術ワーキンググループの検討結果では、「適性の低い地域」、「適性のある地域」、「より適性のある地域」に分類し、それぞれの考え方を整理している。
 OECD/NEAピアレビューは、科学的有望地の提示に関する考慮事項・手順の妥当性について、外部評価を行うため5月に来日し、このほど、(1)提示プロセスは国際的取組と整合、(2)各段階で情報提供を十分行い受入れ自治体の自主性を確保するアプローチは国際的取組と整合、(3)初期の段階からオープンな対話を開始していくことが重要――などとする最終報告書を公表した。これを踏まえ、今回取りまとめられた検討結果では、科学的有望地の分類に係る用語の意味を詳述・明確化するなど、昨年末の中間整理に対し修正が施された。ワーキンググループの委員からは、科学的有望地に関する国民からの関心の高まりの一方で、「適地」といった報道の仕方によって、提示が直ちに処分地選定につながるという誤解を招きかねないといった意見もあった。
 検討結果については今後、パブリックコメントを行った上で最終的に取りまとめられ、科学的有望地に関する地域マッピングに資することとなる。
YUBOCHI