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トルコ:第3原子力発電所の建設に向け中国と議定書締結

2016年9月7日

調印式に臨んだトルコ・エネルギー省のアルバイラク大臣(=左)と中国の王毅外相©トルコ政府

調印式に臨んだトルコ・エネルギー省のアルバイラク大臣(=左)と中国の王毅外相©トルコ政府

 トルコの天然資源エネルギー省は9月3日、原子力を含む3つのエネルギー分野における協力で、中国と議定書を締結したと発表した。ロシアが建設するアックユ原子力発電所、日本とフランスの合弁事業体が受注を決めたシノップ原子力発電所に次いで、国内3番目となる原子力発電所の建設計画を前進させるのが目的である。エネルギー省のB.アルバイラク大臣は、同国が1950年代から原子力技術の利用を切望しており、「時間を無駄にしたくない」との認識であることを表明。近いうちに第3原子力発電所の立地点を公表する方針であるとした。遅れているアックユ計画については、ロスアトム社のチームが進展を早めるために近くトルコを訪れる予定であること、シノップ計画についても、加速に向けた了解覚書を日本側と結ぶ考えを明らかにした。

 両国の協力議定書は、トルコのT.R.エルドアン大統領が中国・杭州で開催されていたG20首脳会議に出席し、習近平国家主席と会談したのに合わせて調印された。原子力のほかに再生可能エネルギー、および石炭火力についても協力していくことを確認した。2023年~2030年までの間に、トルコは発電設備を1億2,000万~1億5,000万kWに拡大することを計画中で、このうち約10%にあたる1,000万~1,500万kWを原子力とする考え。現在、3地点で建設するという目標を掲げており、地中海沿岸のアックユで2020年代に120万kW級のロシア型PWR「AES-2006」を4基建設するほか、黒海沿岸のシノップでは三菱重工と伊藤忠商事、仏GDFスエズ社、およびトルコ国営発電会社(EUAS)などで構成される国際企業連合が計画を受注。三菱重工と仏アレバ社の合弁会社ATMEA社が開発した「ATMEA1」(出力112万kWのPWR)を4基、建設することになっている。

 第3原子力発電所については、中国の国家核電技術公司(SNPTC)と東芝傘下のウェスチングハウス(WH)社が2014年、WH社製AP1000技術に基づく原子炉4基を建設する方向でEUASと独占交渉を開始すると発表。建設サイトとしては、ヨーロッパ側のイーネアダなどが候補に挙がっていた。