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米原子力エネルギー協会、次期理事長にM.コースニック氏選出

2016年10月6日

©NEI

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 米国の原子力産業界を代表する原子力エネルギー協会(NEI)は10月4日、年末に退任予定のM.ファーテル理事長兼CEOの後任として、マリア・コースニック最高執行責任者(COO)(=写真)を選出したと発表した。同氏は2017年1月1日付けで新しい理事長兼CEOに就任する。

 コースニック氏はメリーランド大学で原子力工学の学位を取得。2015年5月からCOOとしてNEIに出向し、日常業務を監督する以前は、米国最大の原子力発電事業者であるエクセロン社の副社長、および同社傘下のコンステレーション・エナジー・ニュークリア・グループ(CENG)でCOOを務めていた。原子力発電所の監督経験も豊富で、ニューヨーク州のギネイ原子力発電所では副所長を務めた。一方、メリーランド州のカルバートクリフス原子力発電所では連邦政府公認の上級運転員の資格を取得。同発電所が定検期間短縮で世界記録を達成した際、首脳陣の一員としてこれを全国的に認識させるのに貢献した。また、産業界が設置した福島対応運営委員会では、委員長として福島第一原子力発電所事故の教訓に基づく安全性強化対策を特定するとともに、それらを全米すべての原子力発電所で実行させることに尽力。このほか、原子力発電運転協会(INPO)の認定評価委員会メンバーであり、電力研究所(EPRI)では原子力発電審議会の会長職も務めていた。

 NEI理事会のD.ブランツ会長はコースニック氏を選出した理由について、産業界を統率する様々な場面で同氏がNEIのCOOとして素晴らしいリーダーシップ能力を発揮し、技術面で並外れた専門的知見を有している点を指摘。「彼女ならNEIを一層有効な組織にするビジョンやガイダンスをもたらす」としており、「原子力が内在する価値を一層強く世間に認識させ、原子力産業界に対しては効率性と信頼性をさらに追求して、次世代原子炉を開発していくよう鼓舞することが可能と確信する」と述べた。コースニック氏も、「NEIを牽引し原子力を発展させていく機会を与えられたことは、自分にとってこの上ない誇りだ」とコメント。米国で原子力が果たし得る重要な役割に情熱を傾けるつもりだとし、「原子力産業界は今、様々な課題に直面しているが、堅実な未来が約束されるような政策や規制、国民による支援の強化に力を尽くしていきたい」との抱負を表明した。