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RADIEX2016 大廃炉時代を見据え放射能対策技術など提示

2016年10月24日

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福島県廃炉・除染ロボット技術研究会ブース

 環境新聞社主催の環境放射能対策・廃棄物処理国際展「RADIEX2016」が10月19日から21日まで都内で開催され、90社・団体が出展し、3日間で6,226名が来場した。今回は「中間貯蔵の本格化と廃炉に向けた環境放射能対策」をテーマとし、中間貯蔵施設建設を中心とした廃棄物処理や環境保全へのソリューションのほか、ロボットやドローンを中心とした新技術に焦点を当てた廃炉技術などについても展示を行った。
 148機関の会員から成る福島県廃炉・除染ロボット技術研究会のブースは、日本大学工学部との共同研究で高密度バサルト繊維補強コンクリートを用いた高性能ガンマ線遮蔽容器を開発したバサルトアウス社などの6社が出展した。千代田テクノルのブースでは、足元の視界を広げ軽量化して作業をしやすくした重松製作所製の原子力施設向けマスクなどが紹介された。
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英国大使館フランクリン氏

 会場ではRADIEXシンポジウムも併催された。化学博士であるK.フランクリン英国大使館原子力担当一等書記官は、廃炉に関してはマイナスイメージを持たれがちだが、実際には高度な技術力を持った人たちが集まる活気のある現場で、わくわくした雰囲気に満ちていると指摘。英国は世界で最も古い原子力発電所を建設した国であるため、廃炉のタイムライン上においてあらゆる段階の原子炉が現存し、これから廃炉に取り組んでいく日本にとって価値のある知識や経験を共有できると力説した。廃炉は長期間にわたるので最初に意思決定した人と実際に取り組む人が一致していない場合も多く、順調に進めていくには早い段階から地域コミュニティなどのステークホルダーが関与していくことが重要だとした。また、駐日英国大使館チームが2013年に福島県南相馬市で行ったクリケットの試合が世界の報道機関に取り上げられたことを紹介し、福島の安全を証明することに多少寄与できたのではと語った。
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IAEA渡邊氏

 国際原子力機関(IAEA)核燃料サイクル廃棄物技術部廃棄物技術課の渡邊英一郎氏は、廃炉に関わるIAEAと日本の協力について説明した。近い将来迎える大廃炉時代に向け、各国が可能な限り廃炉に関わる知見や経験を共有して効率的に廃炉を進めていくため、IAEAが重要なプラットホームとして機能すると強調。一方で日本は米国に次ぎ第二のIAEA予算拠出国であるにもかかわらず、人的な参画や交流は十分であるとは言えない状況を報告し、若い世代がIAEAでの廃炉の議論に参画することが、今後の廃炉ビジネスを見据えた人材育成にもつながっていくとの考えを示した。