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米国:フォートカルホーン原子力発電所が運開後43年で早期閉鎖

2016年10月28日

©OPPD社

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 米国のオマハ・パブリック・パワー・ディストリクト(OPPD)社は10月24日、ネブラスカ州で43年間運転したフォートカルホーン原子力発電所(FCS)(53万kWのPWR)を同日の午後1時頃、永久停止したと発表した(=写真)。1973年に営業運転を開始した同発電所は2013年に20年間の運転期間延長を許可され、2033年まで運転継続が可能だった。しかし、OPPD社の取締役会は今年6月、顧客と供給地域にとって早期閉鎖することが最良との判断を下していた。今後は炉心から燃料を抜き取る作業を直ちに開始し、使用済燃料をすべて貯蔵用プールに移送した後は、廃止措置プロセスに入ることになる。

 FCSを閉鎖する理由として取締役会は、第一に電力市場の状況を挙げており、天然ガス価格が長期にわたって低下したことにより同社のガス火力発電コストも低下したと指摘。一方、FCSは小出力で単機であるため、複数ユニットを擁する大規模発電所のように発電量の規模でコストを分散できず、経済的競争力が失われていた。現地の報道によると、顧客のエネルギー消費量も低迷しているため、FCSの閉鎖によりリプレースが必要な容量はFCSの出力の44%に過ぎず、これは買電で補う方針だという。OPPD社はまた、2017年第1四半期にも米原子力規制委員会(NRC)にFCSの廃止措置計画を提出するが、その際、残留放射能が崩壊するまで一定期間、発電所を安全に管理するという「SAFSTOR」方式を選択する予定。最終的に解体と除染が完了するまで60年を要する計算だ。