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英環境規制当局:UK-ABWR設計の環境影響評価に対する公開諮問 開始

2016年12月14日

©英環境庁

 英国環境庁(EA)とウェールズ自然保護機関(NRW)は12月12日、日立GEニュークリア・エナジー社が英国ウェールズ地方の原子力発電所建設計画に供給を予定している英国仕様のABWR(UK-ABWR)設計(=概念図)について、公開諮問手続を開始したと発表した。英国で新たに建設される原子炉設計すべてに義務付けられた包括的設計審査(GDA)の一環として行われるもの。放射性物質や放射性廃棄物など同建設計画の環境影響に関する様々な評価作業において、これまでに判明した事項やEAとNRWの一次見解に対する意見を、一般市民やサイト近隣住民、議員、地方自治体、原子力産業界、および大学などから広く聴取する。期間は2017年3月3日までの約12週間で、GDAが最終的に完了するのは2017年12月になる見通しである。

 英国においてUK-ABWRは、日立製作所の子会社であるホライズン・ニュークリア・パワー社のウェールズ地方アングルシー島におけるウィルヴァ・ニューウィッド原子力発電所建設計画、およびイングランド地方グロスターシャー州南部におけるオールドベリー原子力発電所建設計画に採用される予定。GDAでは原子力規制局(ONR)が原子炉設計の安全性を、EAとNRWが環境影響を評価することになっており、採用設計が安全性やセキュリティ、環境保護および廃棄物管理の面で高い基準を満たしているか確認する。公開諮問では、採用設計に対する一般市民や関係者の容認度を評価するのが主な目的で、建設工事を始める前にGDA手続を踏むことで、開発事業者は建設工事中に生じた設計修正要件が工期延長やコスト超過につながるのを避けることができる。

 日立GE社製UK-ABWRのGDAは2013年4月に開始され、2015年10月には最終段階の第4ステップに進展した。EAとNRWはこれまでに、同設計における環境影響的側面の大半が受け入れ可能と判断しており、公開諮問にかける文書の中には暫定的な「設計容認声明書(SoDA)」の案文も含めた。ただし現段階では、残っている課題の解決のために追加作業が必要な分野があり、最終的にSoDAを発給するには、これをクリアしなければならない。規制当局としては、日立GE社が目標とする2017年12月までに、満足のいく形で課題の解決が可能であることを確信するとしている。