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米ペリー次期エネ省長官、公聴会で地球温暖化について科学に基づき決定と発言

2017年1月23日

©米議会上院

 米国のトランプ大統領からエネルギー省(DOE)の次期長官に指名されているR.ペリー前テキサス州知事は1月19日、上院エネルギー天然資源委員会の公聴会で声明文を発表した(=写真)。気候変動の一部分は自然に発生しているとの持論を述べる一方、ある部分は人の活動が原因であるとも認めており、問題は経済成長や豊かなエネルギー資源、国民の雇用を損なわない方法で、いかに取り組んでいくかであるとの見解を示した。エネルギー資源に恵まれたテキサス州での知事経験を元に、あらゆる種類の国内エネルギー開発を奨励・促進すると繰り返し述べており、それこそ米国が必要とする21世紀のエネルギー政策だと強調している。

 ペリー次期長官はまず、テキサス州が石油や天然ガスのみならず、風力エネルギーの主要生産州である事実に触れ、米国のエネルギー事情に革命をもたらしたシェール・ガスに関しても自分には直接的な経験があることを強調。さらに、同州の政府を率いた14年間の経験から、DOEのような大規模組織を主導するのに必要な行政経験も持ち合わせていると説明した。また、5年前のTV討論会でDOE廃止論を展開したことについては、現在の自分の考え方に反映されることはないとコメント。実際に、DOEが担っている膨大な数の重要機能についてブリーフィングを受けた後では、DOEを廃止すべきだと発言したことを後悔していると述べた。

 DOE予算の最大部分が核セキュリティに充当されているという事実から、次期長官は米国を安全に保つために保有されている核の継続的な防護と最新化に集中するほか、セキュリティのもう一つの側面である、電力グリッドの信頼性強化やサイバー攻撃からの防護についても対策を進めるとした。また、エネルギー開発関連では、米国が莫大な天然資源、およびその活用技術に恵まれていることから、再生可能エネルギーを含めた全種類のエネルギー開発を促進し、安定かつ信頼性の高い適正価格なエネルギー供給を支援していくと強調。経済成長と雇用の創出には「米国第1主義のエネルギー戦略」が重要になるとの認識を示した。

 地球温暖化問題については、次期長官は「健全な科学に基づいて決定を下すし、それが経済に及ぼす影響にも配慮する」と約束した。エネルギー天然資源委員会幹部のM.キャントウェル民主党議員は、次期長官が明確な態度を示すよう厳しく追及しており、雇用や科学予算などの面で「オバマ政権下で温暖化とクリーン・エネルギー関係の業務に携わったDOE職員や契約業者が不公平に扱われるようなことはないか?」と質問した。これに対して次期長官は、党派を超えて、この問題の解決策を模索してきた尊敬すべき人々とも共に働いて行くと回答。温暖化に関するものであれ、新政権がこれからやろうとしている他の側面に関するものであれ、あらゆる科学を擁護していくつもりだと語っている。