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英国の大手労組、ムーアサイド計画の資金調達で政府に介入要請

2017年2月6日

 公務や製造、運輸などの部門で英国内に約64万人の組合員を擁する「全国都市一般労働組合(GMB)」は2月2日、NuGen社のムーアサイド原子力発電所建設計画(合計360万kW分のウェスチングハウス社製AP1000)を順調に進めていくため、英国政府が資金調達を保証すべきだとする声明文を発表した。NuGen社に60%出資している東芝の綱川智社長が1月27日、「海外での原子力発電事業は今後のあり方を見直していく」と述べたことから、同計画の存続に危機感を抱いたと見られている。GMBはまず、国内の重要インフラ建設で外国資本に依存することは常にリスクをともなうと断言。その上で、「今こそ政府が介入して不足資金などの穴埋めを行い、英国にとって不可欠なインフラ設備の建設計画を軌道に乗せるべきだ」と訴えている。

 声明文によると、GMBは数年前から政府に対して、原子力発電所の建設責任を外国の企業や政府に托すべきではないと主張してきた。英国が今後も経済を動かし続けていく上で、原子力がもたらすエネルギーの供給保証は喉から手が出るほど必要であり、石炭火力や既存の原子力発電所をリプレースする新たな原子力発電所を確実に完成させるためには、原子力廃止措置機構(NDA)の役割を原子力発電所の開発に改めることさえ考えるべきだと指摘。政府が賢明な態度を取ってこそ、ムーアサイド計画が順調に進み、国民が同発電所の発電電力に支払う料金の低減につながると表明した。