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米トランプ政権人事:原子力規制委はスビニッキ委員が委員長昇格

2017年2月9日

 米国で共和党のD.トランプ政権が発足してから約3週間が経過したが、閣僚人事では民主党議員による採決ボイコットなどにより、上院での承認手続に遅れが生じている。米原子力エネルギー協会(NEI)も2月7日、エネルギー省(DOE)や原子力規制委員会(NRC)といった原子力関係の重要人事について、空席を早急に埋めることが同政権の急務になっていると表明した。昨年12月にDOE長官に指名されたR.ペリー前テキサス州知事は、1月19日に上院エネルギー天然委員会の聴聞会に臨んだ後、31日付けで同委員会から承認を受けたが、上院全体としての承認はまだ得られていない。

©米規制委

 一方、NRCに関してトランプ大統領は1月23日、現NRC委員のうち共和党支持派のK.スビニッキ氏(=写真)を委員長に昇格させるとしており、上院の承認なしで同氏の委員長就任が決定した。これは、同氏が2008年3月から委員5名の1人としてNRCに在籍していたことによるもの。委員の任期は5年で、同氏は2012年にB.オバマ大統領から2期目の委員指名を受けていた。なお、これまで委員長を務めていた中立派のS.バーンズ氏は、2019年6月の任期切れまで委員としてNRCに残留する予定。民主党支持派のJ.バラン委員も2018年6月まで任期が残っているが、現在、2名分の委員ポストが空席のままになっている。原子力法では委員5名のうち、同一政党の支持派は3名までと規定されており、トランプ政権が今後、残り2委員にどのような人材を指名するか注目されている。

 スビニッキ委員長は1988年にミシガン大学で原子力工学の学位を取得。長年にわたって在籍中の米原子力学会(ANS)では、核不拡散特別委員会にも所属した。NRCの委員に就任する前は、州政府や連邦政府レベルで立法部門や管理部門の政策アドバイザー、原子力エンジニアとしてのキャリアを蓄積。DOEでは、原子力局や科学技術局、民生用放射性廃棄物管理局などで原子力エンジニアとして働いた。議会上院においては、国家安全保障、科学技術、エネルギー、環境などの幅広い分野で、政策・イニシアチブの推進スタッフを10年以上務めており、軍事委員会の委員長付き専門スタッフの経歴も持っている。