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福島復興再生特措法改正案が閣議決定、帰還困難区域の除染・インフラ整備を一体的に

2017年2月10日

 政府は2月10日、原子力災害に伴う帰還困難区域の復興・再生に向けて必要な制度創設などを盛り込んだ福島復興再生特別措置法の改正案を閣議決定した。
 2016年8月に決定された「帰還困難区域の取扱いに関する考え方」では、帰還困難区域のうち、5年を目途に線量の低下状況を踏まえ、避難指示を解除し居住可能とすることを目指す「復興拠点」を、各市町村の実情に応じて設定するとされている。今回の法案では、地元の要望などを踏まえ、帰還困難区域の復興・再生に早期に取り組むことが必要との考えから、「特定復興再生拠点区域」計画として制度化し、市町村長が、区域の範囲、目標・期間、土地利用、これを実現するための事業手法などを記載した計画を作成し、福島県知事との協議の上、国が認定するとしている。計画認定により、除染や廃棄物処理を国の費用負担で実施し、インフラ整備と一体的かつ効率的に進められることとなる。
 この他、同法改正案では、被災事業者の事業再開を支援する官民合同チームの体制強化、「福島イノベーションコースト構想」推進や、事故後6年を経てもなお福島県産の農水産物の価格が完全に回復しない現状から、風評被害払拭に向けても、販売実態調査など、必要な措置を講じることを定めている。
 1月28日に行われた政府と福島県とが復興・再生に向けた対策を話し合う協議会で、内堀雅雄知事は、今回の法改正について説明を受けているが、30日の県庁定例記者会見で知事は、中間貯蔵施設の用地取得の問題を例に、「福島の復興の問題は現状が非常に複雑」と憂慮した上で、「特定復興再生拠点区域」について、自治体の意見を丁寧に聴き、活きた制度となるよう、国や関係機関などによる知恵・工夫を結集させる必要性を訴えた。