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英NuGen社:ムーアサイド原子力発電所建設計画の続行を確約

2017年2月15日

 英国・西カンブリア地方でムーアサイド原子力発電所建設計画を進めているニュージェネレーション(NuGen)社は2月14日、筆頭株主である東芝が同じ日に今後の業績見通しを発表したのを受けて、これまで通り欧州最大規模の新設計画を進めて行くと発表した。東芝が今後も同計画に関与する考えを明らかにしたことから、英国の将来的な電力需要の約7%を賄えるよう、最大380万kW(グロス)の低炭素電力発電設備を完成させる考えだ。NuGen社のT.サムソンCEOは、2014年に東芝がNuGen社の株式60%を取得して以降、ムーアサイド計画が大きく進展したことを強調。用地はすでに、3基のウェスチングハウス社製AP1000の建設に適していることが証明され、2度の公開協議により圧倒的多数の地元住民らが原子炉の新設に賛成していることが判明したと述べた。同CEOはまた、英国政府がNuGen社を成熟した技能の高い組織であるとして支持しているほか、原子炉の新設計画についても確実に進める方針を堅持していると指摘。政府にとって、原子力は英国で将来必要となるエネルギーの確保、とりわけ低炭素社会への移行という観点から重要な役割を担っていると明言した。

 14日の発表のなかで東芝は、ムーアサイド計画の方向性について「土木建築リスクを負わない前提で検討を進める」としたほか、「従来通り出資希望者への持分売却を検討する」と説明したが、原子炉納入後にNuGen社の経営権を売却する意向は、同社の株式購入時からすでに明らかにしていたもの。その他の海外原子炉プロジェクトと同様、機器供給や設計などに特化すると見られている。NuGen社としても現地のメディアに対し、建設工事の役割を東芝が担うことは元より想定していないとコメント。建設契約についてはむしろ、様々な企業への発注を検討中との見解が伝えられている。

 英国のフィナンシャル・タイムズ紙によると、ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)のG.クラーク大臣は今回の東芝発表をそれほど深刻に受け止めておらず、「NuGen社が引き続きムーアサイド計画を進めるとした点を歓迎する」と述べた模様。BEISの報道官も、東芝は以前から、プロジェクトの推進パートナーを模索していたと指摘した。一方、財務省のP.ハモンド大臣は、同計画および日立製作所がウェールズ北部で進めているウィルヴァ・ニューウィッド計画への英国政府の関与について、日本政府関係者や潜在的な民間投資家と協議したという。しかし、財務省筋は、コストやリスクの高い原子炉建設への税金投入に懐疑的との考えを示したと見られている。ムーアサイド計画の今後に関しては、英国の大手労組「全国都市一般労働組合(GMB)」が今月2日、資金調達に政府が介入してでも進めるべきだとの声明文を発表。原子力発電所のように重要な国内インフラの建設責任を、外国の企業や政府に托すべきではないと訴えていた。