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福島第一1号の格納容器内ロボット調査、線量分布など評価し燃料デブリ解明へ

2017年3月24日

1号機格納容器内を走行するPMORPH©東京電力

東京電力は3月22日、18日に開始した自走式調査装置(PMORPH)による福島第一原子力発電所1号機の原子炉格納容器内部調査を終了した。燃料デブリ取り出しに向け、ペデスタル(原子炉圧力容器の下部空間)外のグレーチング(格子状のスノコ)からカメラ付きの測定器を吊り下ろし、燃料デブリや周辺構造物の状況を確認するもので、同機の原子炉格納容器床面付近の水中における画像や線量データを取得したのは初めてのこと。今後、得られたデータをもとに、堆積物のサンプリングなど、さらに詳細な調査が進められることとなる。
同社が23日に公表した調査速報によると、22日には、ペデスタル開口部付近の原子炉格納容器床面より約0.9mの箇所で9.4Sv/h(暫定値)が測定された。事故進展解析によると、大部分の燃料が溶融し、その一部がペデスタル外地下階まで広がっている可能性が判明しているが、今回の一連の調査では測定箇所により線量の高低がみられており、こうした線量分布や堆積物の評価が今後、燃料デブリの存在を解明するカギとなりそうだ。
23日夕刻、本社で記者会見を行った東京電力ホールディングス原子力・立地本部長代理の岡村祐一氏は、今回の調査について、「安全に、かつ周囲に影響を与えずに作業が行われ、装置も回収できたことは非常に大きな成果」と評価した上で、27日にもデータを整理し動画で公開するとしている。
今回の自走式調査装置は、有線ケーブルにより遠隔操作を行うもので、耐放射線性が高いカメラ、線量計を搭載しており、ガイドパイプ通過時は線型、グレーチング上では安定したコの字型に形状を屈曲できる。1号機では、2015年にも同様の装置を原子炉格納容器内部に投入している。