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仏規制当局、アレバ社傘下のクルーゾー社の操業再開条件を特定

2017年4月17日

 仏アレバ社傘下の原子力機器製造会社クルーゾー・フォルジュ社について、フランス原子力安全規制当局(ASN)は4月14日、原子力施設用鍛造品の製造業務再開に対する前提条件を発表した。建設中のフラマンビル原子力発電所3号機(FL3)(160万kW級のアレバ社製欧州加圧水型炉)用に同社が製造した原子炉容器上蓋と下鏡の鋼材組成に異常が発見されたことや、同社が作成した原子力鋳鍛造機器の品質証明書に不正な製造記録が含まれていたことから、同社の操業は現在停止中。対象機器の追加試験や対策などを進めてきたアレバ社がクルーゾー社の操業を再開する意志を伝えてきたことを受け、ASNはアレバ社、および仏国内の商業炉すべてを所有するフランス電力(EDF)に宛てた12日付け書簡の中で、鍛造品の製造を再開する前の条件として次の点を明記した。すなわち、今後製造する機器の品質保証を目的としたアレバ社の行動計画が完了したことや、同計画の効果が表れていること、技術的な品質要件の遵守状況などをASNが事前に確認することになる。また、ASNとしては鍛造業務が再開された後も、同工場で増強した監視体制を維持していくとしている。

 2015年4月、FL3の原子炉容器の一部に機械的強度を弱める鋼材組成の異常が発見されて以降、ASNは得られる教訓のすべてを学ぶようアレバ社とEDFに指示。これに沿って、以下の取り組みが始まった点を評価した。(1)EDFが所有する原子炉の他の機器で同様の技術的異常を調査したところ、蒸気発生器(SG)の一部で同様の異常を特定できた、(2)アレバ社の複数の製造工場で品質審査を行った結果、クルーゾー社における品質保証書の不正発見につながった、(3)事業者による契約企業や下請企業の監視、およびASNが実施する点検において、不正な慣行にともなうリスクを考慮に入れた--である。ASNは特に、各国の規制当局間の協力や安全規制の国際共通化を目指した多国間設計評価プログラム(MDEP)の点検プロトコルに沿って、2016年末に多国籍の検査官による点検がクルーゾー社で行われたと強調した。この件に関するこれまでの経緯は以下の通りである。