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米トランプ大統領、A.カプト氏とD.ライト氏を原子力規制委員に指名へ

2017年5月24日

 米国のD.トランプ大統領は5月22日、議会の政策顧問であるアニー・カプト氏と米国法定公益法人協会(NARUC)で理事長を務めた経歴を持つデビッド・ライト氏を原子力規制委員会(NRC)の委員として指名するほか、今年6月末に任期が満了するK.スビニッキ委員長を委員長として再任する意向を表明した。委員候補2名の就任には上院の承認が必要。今年1月の大統領指名により、委員から昇格したスビニッキ委員長は、2022年6月末までの任期5年を新たに務めることになった。新しい2名が首尾良く委員に就任した場合、NRCでは約3年ぶりに5名の委員ポストすべてが埋まる予定。また、委員5名のうち同一政党の支持派は3名までと原子力法で規定されており、スビニッキ委員とカプト氏およびライト氏が共和党。J.バラン委員は民主党支持派だが、S.バーンズ委員は中立派となっている。

 カプト氏はウィスコンシン・マジソン大学で原子力工学の学士号を取得。上院で環境・公共事業委員会のJ.バラッソ委員長、その前任者であるJ.インホフ委員長に上級政策顧問として仕えたほか、下院でも2005年から2006年、および2012年から2015年までエネルギー・商業対策委員会のスタッフとして原子力問題を扱った。それ以前は、米国最大の原子力事業者であるエクセロン社で重役秘書や議会問題担当マネージャーを務めるなど、原子力関係の規制や政策策定、立法等に関する議会と産業界での経験は20年以上におよんでいる。

 ライト氏はサウスカロライナ(SC)州のクレムゾン大学卒で、現在はエネルギー関係の戦略的コンサルティング事業を専門とするライト・ディレクションズ社のオーナー。2004年から2013年までSC州公益事業委員会(PSC)の委員や会長を務めたほか、2011年から2012年までは、各州PSCの利益を代表するNARUCの理事長も務めていた。これ以外では、自身による事業経営やSC州における下院議員、市議会議員、市長など数多くの職歴を有しており、結腸ガンを克服した経験を活かして結腸ガンに関する啓発活動も行っている。

 これら2名がNRC委員に指名されることについて、米原子力エネルギー協会(NEI)のコースニック理事長は、原子力エネルギーと政策関係で特に際だった経歴を有する人材が選ばれたとコメントした。カプト氏に対しては、議会で働いた経験を通じて原子力技術と産業に関する深い見識を持ち、NRCの機能も非常に良く理解していると指摘。ライト氏については、PSCとNARUCでの経験から原子力関係の広範な知識と規制方法を熟知しているとの評価を明らかにした。