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スウェーデンのオスカーシャム1号機が永久閉鎖、3号機には経年化対応プログラム義務付け

2017年6月22日

©OKG社

 スウェーデンのオスカーシャム運転会社(OKG)は6月19日、オスカーシャム原子力発電所(=写真)で45年間、営業運転を続けてきた1号機(O1)(40万kW級BWR)を17日付けで永久閉鎖したと発表した。熱電併給に使われた実験炉規模のオゲスタ原子力発電所(1.2万kWの加圧重水炉)を除けば、1972年に営業運転を開始したO1はスウェーデン最古の商業炉。長引く電力価格の低迷や増額された原子力税により経済性が低下したことから、同発電所の大株主である独E・ON社は2015年6月、「運転継続への投資に事業チャンスが欠落している」としてO1と2号機(O2)(60万kW級BWR)の早期閉鎖を勧告。これを受けてOKG社は、同年10月の臨時株主総会で両炉を早期閉鎖する決定を下していた。O2はこの当時、大規模な安全性改良工事が完了しつつあったが、停止状態のまま廃止措置の準備が整った段階で閉鎖日を決定するとした。一方、近年の最新化プロジェクトにより、出力が145万kWに増強された3号機(O3)(BWR)については、技術的な寿命を迎える2045年まで運転期間を延長し、合計60年間、運転継続することになっている。しかし、スウェーデン放射線安全庁(SSM)は6月21日、経年化管理対策が不十分だとして、2段階の新たな管理プログラム導入をOKG社に指示したことを明らかにしている。

 O1の運転終了日は正式には6月29日が予定されていたが、17日に運転上のトラブルにより同炉が自動停止したため、OKG社は臨時の意思決定会合を19日に開催。残り10日間のために同炉を再起動することはせず、そのまま永久閉鎖することを決めた。OKG社によると、早期閉鎖の判断が下された2015年の翌年、O1は過去3番目に良好な発電実績を記録しており、営業運転期間中の総発電量は約1,100億kWhに達した。今後は短い保守点検期間の後、すべての使用済燃料を順次、集中中間貯蔵施設「CLAB」に移送する計画。2018年末から2019年初頭にかけて、この作業を完了する見通しだとしている。

 O3の運転継続に関しては、3月に実施された点検の結果から、SSMは「OKG社による経年化管理プログラムの実施状況に不十分な点が見受けられる」と評価した。構造物や機器・システムの劣化が進んだ古い原子炉で安全性を確保するには、包括的かつ効果的な対策プログラムが必要であるとした上で、SSMはOKG社が自前の経年化管理プログラムを保有していることを認めた。しかし、管理上の逸脱が問題点として特定されたにも拘わらず、OKG社は限られた程度の是正措置しか取っていないと指摘。すでに過去3回の点検・審査の後、SSMは入念な経年化管理プログラムの全面的な実施をOKG社に指示していたが、同社は未だにこれを十分実行に移していない。このため、SSMとしては運転継続の追加要件として、経年化と損傷に対する管理プログラムを2段階に分けて開始するようOKG社に義務付けたもの。プログラムの内容をSSMは明らかにしていないが、第1段階を2018年1月31日、第2段階は翌年1月31日までに完了することとしている。