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「福島イノベーション・コースト構想」実現に向け、政府・自治体連携の会合が今秋にも始動

2017年8月8日

 福島県浜通り地域の産業創出をねらう「福島イノベーション・コースト構想」の実現に向け、関係省庁や地元自治体が参画し基本的方針を共有する会合が今秋にも始動することとなった。8月6日に福島県内で行われた政府、福島県、県内市町村他、地元関係団体による福島復興再生協議会で、「福島イノベーション・コースト構想推進分科会」の設置を決定したもの。「世界が注目する浜通りの再生」を掲げた「福島イノベーション・コースト構想」報告書の取りまとめ(2014年6月)以降、廃炉やロボットを中心とした各種プロジェクトが進展する中、今後、復興副大臣、経済産業副大臣、福島県知事が共同議長を務める同分科会を通じ、関係省庁や地元が互いに緊密に連携して取り組む体制を強化していく。
 「福島イノベーション・コースト構想」の推進については、先般改正された福島復興再生特別措置法にも明記されており、これを受け7月末に官邸内で行われた関係閣僚会議では、「現場主義を徹底し、常に地元の声に耳を傾け、構想実現に向けたすべてのニーズに能動的に対応する決意を有して施策を実行する」などとする今後の方向性を決定したところだ。

「福島浜通りロボット実証区域」で実施されたドローン飛行試験では南相馬市の海水浴場のサーファーに温かい飲み物が届けられたⓒ経産省

 経産省のイノベーション・コースト構想推進会議(2月)に報告されたロボット、廃炉研究、国際産学連携、環境・リサイクル、エネルギー、農林水産業の各分野のプロジェクトの進捗状況によると、既に商業化に向けて顕著な成果をあげているものもある。例えば、ロボット分野で、南相馬市他を拠点とする「福島浜通りロボット実証区域」では、1月に世界初の完全自律制御飛行のドローンによる長距離荷物配送の実証試験に成功しており、物流業界のイノベーション創出が期待されている。一方、浜通り地域では、避難指示解除も進みつつあり、今後は、こうした拠点整備や研究開発に加え、拠点を核とした産業創出、周辺の生活環境整備を目指した取組も重要となっている。