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英AMEC社、低レベル廃棄物処分場で400万ポンドの契約 受注

2017年8月24日

右上半分の緑地帯は1995年まで7つのトレンチ施設で処分が行われた後、覆土された。©LLWR社

 英国の大手エンジニアリング企業であるAMECフォスター・ウィーラー社は8月23日、カンブリア州西部にあるドリッグ低レベル放射性廃棄物(LLW)浅地層処分場(=写真)へのサービス支援で、同サイトを運営するLLWレポジトリー(LLWR)社から4年間で約400万ポンド(約5億5,800万円)相当の契約を受注したと発表した。内訳は、環境影響面の安全性保証を目的とした水文地質学的支援と地質学的支援、および一般的な技術支援で約200万ポンド、廃棄物の特性評価と保証に関する分析支援サービス、および環境モニタリング・サービスの提供で約200万ポンド。同社保有の総合分析研究所から、こうした支援を提供していく考えだ。同社は主に、石油・ガス分野のエンジニアリングを扱ってきたが、原子力関係の事業でも世界中で3,000名以上の専門家を雇用。原子炉の建設から運転、運転期間の延長、廃止措置に至るまで、顧客に専門的知見と科学技術力をも提供できると強調している。

 ドリッグ処分場は、原子力廃止措置機構(NDA)が所有する政府の主要処分施設の1つ。2015年5月にスコットランドのドーンレイでLLWの受け入れが開始されるまでは、LLW専用施設としては英国唯一のものだった。NDAが入札で選定した英国放射性廃棄物管理会社(UKNWM)が親会社組織となり、LLWR社の株式を一部取得した上で同社によるサイトの運営業務を管理している。操業が開始されたのは1959年だが、政府は過去10年間だけで1億ポンド(約139億円)以上を同サイトのインフラ設備に投資してきた。20万立方メートルの処分容量を持つ第8番目のボールト(半地下の貯蔵スペース)が満杯になった後は、2010年に容量11万立方メートルの第9ボールトを増設。さらに、第14ボールトまで増設する計画もあるという。また、第8ボールトでは初めて、人工の多重バリア式コンクリート構造物を採用。廃棄物を封入した鋼製コンテナ内の隙間をコンクリート・ベースの充填剤で埋めるなど、LLWを安全に管理していく上で必要な投資が継続的に行われている。

 このように、英国では国内で発生する全種類のLLWを浅地中処分する一方、中・高レベルの放射性廃棄物については、中間貯蔵した後に深地層処分する方針である。2008年の政府白書「放射性廃棄物の安全管理」に基づき、深地層処分場(GDF)建設サイトの選定プロセスが始まったが、カンブリア州で関心表明を行ったコープランドとアラデールの両市は2013年、州議会の否決決議を受けて次の段階に進まないことを決定。政府は2014年、プロセスへの参加意志をもつ地域社会との協働アプローチが望ましいとの認識の下、選定プロセスを改定して新たな選定作業を開始している。