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原産協会理事長会見 柏崎刈羽を先陣にBWRの審査進展に期待

2017年9月29日

 高橋明男原産協会理事長は9月28日、メディアを対象とした定例ブリーフィングを行い、「高レベル放射性廃棄物」「原子炉研修会」についての理事長メッセージを紹介した。
 「高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する『科学的特性マップ』提示について(7月28日発出)」では、提示をきっかけとして国民の関心が高まり、各地で高レベル放射性廃棄物の処分問題について議論されることを期待するとし、原産協会も原子力産業界と一体となって地層処分事業の必要性などについて情報発信や対話活動を展開していくと語った。
 「近畿大学原子炉の教員向け研修会の再開に寄せて(8月25日発出)」では、新規制基準対応に伴う中断以来4年ぶりに開催された同研修会には原産協会からも職員が参加したこと、さらに学校教員約15名からは「炉心を近くから観察できることに驚いた」「制御棒を自分で操作してみて原子炉の仕組みが理解できた」「貴重な経験を持ち帰って多くの教員や生徒に伝えたい」などの声が聞かれたことを報告した。
 質疑応答では、小池百合子東京都知事率いる「希望の党」が原発ゼロ方針を掲げていることに対し、まだ原子力なしでどうするかというビジョンが明確に示されておらずコメントができないとしながらも、資源のない日本のエネルギー脆弱性を第一に3E(安定供給、コスト低減、環境負荷低減)の観点を踏まえて長期的な視野に立った議論を進めていくことを求めた。
 大詰めとなっている柏崎刈羽原子力発電所6、7号機の審査については、BWR(沸騰水型原子炉)として初めて同発電所が認可されることで、後続のBWRの審査が進んでいくことへの希望を述べた。
 さらに9月22日に就任した更田豊志原子力規制委員長が検査制度の強化を当面の重点課題として挙げていることに関して、電力会社の能力向上や確率論的リスク評価(PRA)の活用などが必要との認識を示した上で、「まずは意識を変えていかなければならない」として電力会社側もしっかり準備していってほしいと促した。
 なお原産協会事務局からは、「原子力発電所の安全対策がよくわからない」という一般の方々の声を受けて、日本の原子力発電安全性向上の取り組みの全体像をまとめた冊子「Safety First 原子力発電のたゆまぬ安全性向上に向けて」を発行したことが紹介された。