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原子力研究開発施設の立地自治体による協議会が設立、小谷大洗町長が会長に

2018年4月25日

記者会見に臨む戸田六ヶ所村長、小谷大洗町長、山田東海村長、山崎鏡野町長(左から)

 原子力の研究開発施設が立地する4町村(青森県六ヶ所村、茨城県東海村、同大洗町、岡山県鏡野町)が共同で諸課題の解決を目指す「原子力研究開発推進協議会」の設立総会が4月24日、都内で行われた。冒頭、設立発起人を代表して大洗町の小谷隆亮町長が挨拶に立ち、「原子力の健全な発展と地域振興とを同時に実現することを目指す」と協議会の意義を述べた。協議会の会長には小谷町長が選ばれた。
 研究炉を始めとする原子力研究開発施設の多くは、高経年化や新規制基準への対応に伴う長期停止の状態にあり、わが国の原子力技術・人材の維持に影響を及ぼすことが懸念されている。いずれも停止している「JMTR」、「常陽」、「HTTR」と3つの研究炉を立地する大洗町の小谷町長は、「原子力そのものが持つ可能性が失われてしまう」と憂慮した上で、「原子力は日進月歩の学問。研究開発を進めることは必須」と強調した。
 来賓として訪れた文部科学省研究開発局の佐伯浩治局長は、原子力研究開発基盤作業部会の中間まとめなど、最近の原子力施設関連の検討状況について触れ、これらの取組を進めるに際し「地域の理解・協力が是非必要」として協議会の活動に期待を寄せた。
 協議会は今後、政府・関連機関への要望活動を行うほか、4町村の活動を軸に対外発信力を強化し、他の立地自治体にも参加を呼びかけ、2019年度以降は講演会・シンポジウムも開催する考えだ。
 設立総会終了後、4町村長は記者会見に臨んだ。その中で、小谷町長は、日本原子力研究開発機構の施設中長期計画で廃止施設とされた「JMTR」に関して、医療診断用アイソトープのモリブデン99製造に利用されてきた経緯などについて触れ、「是非とも照射炉としての代替施設が必要」と訴えた。文科省作業部会の中間まとめでも、長期的視点から、「JMTR」の後継となる新たな照射炉の検討が必要と述べられている。