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規制委が2017年度の年次報告を了承、図表・写真を活用しわかりやすく

2018年5月30日

 原子力規制委員会は5月30日の定例会合で、2017年度の取組をまとめた年次報告を了承した。同委設置法に基づき国会に報告し公表するもので、(1)規制行政に対する信頼の確保、(2)規制の厳正かつ適切な実施、(3)福島第一廃炉に向けた取組の監視等、(4)安全確保に向けた技術・人材の基盤の構築、(5)核セキュリティ対策の強化および保障措置の着実な実施、(6)放射線防護対策および危機管理体制の充実・強化――について述べている。
 今回の年次報告は、より多くの図表・写真を活用し、読み手にとってわかりやすいものとなるよう工夫が凝らされている。例えば、新規制基準適合性審査については、原子力発電プラントごとに、「設置変更許可」、「工事計画認可」、「保安規定認可」、「使用前検査等」の各項目の進捗状況を示すとともに、色分けにより年度内に動きのあった箇所などが一目でわかるようになっている。
 また、新たな取組として行われた委員による地元関係者との意見交換については、福島県内関係自治体や、九州電力玄海原子力発電所を立地する佐賀県の知事や地元首長への訪問実績について述べており、規制委員会として、外部とのコミュニケーション充実に努めていることが強調されている。
 この他、定例会合では、使用済み燃料貯蔵に関して、輸送・貯蔵兼用の乾式キャスクの耐震性などを見直した規制基準案がまとめられた。使用済み燃料貯蔵方式の一つである乾式は、プール水の中に貯蔵する湿式と異なり、安全機能を備えた金属キャスクに入れて空気の自然対流で冷却するもので、使用済み燃料の貯蔵能力拡大のため、電力各社で検討が進められている。更田豊志委員長は、会合終了後の記者会見で、乾式貯蔵について、福島第一原子力発電所事故の経験から「がっちりとした金属の方がはるかに安全」などと述べ、導入促進を示唆した。25日には、四国電力が伊方発電所の乾式貯蔵施設設置について、規制委員会に審査を申請したところだ。