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規制委が電源開発と初の経営トップ意見交換

2018年9月3日

大間原子力発電所完成予想図

 原子力規制委員会は8月29日の臨時会議で、電源開発の渡部肇史社長らと意見交換を行った。同委が月1回程度原子力事業者の経営トップを順次招き意見交換を行うもので、電源開発とは初めてとなる。
 電源開発では現在、2008年に着工した大間原子力発電所が建設中で、2014年12月に新規制基準への適合性審査が規制委員会に申請されており、地震・津波関連の審査が進められているところだ。
 渡部社長は、1952年の設立以降、戦後復興期の電力応需に始まり、発電事業と送変電事業の全国展開、海外進出を通じ、国内外の電力安定供給に貢献してきた電源開発の沿革を説明し、原子力の調査・研究にも、設立から間もない1954年から着手し、これまで「熱意を持ってまい進してきた」としている。運転中の原子力発電プラントを持たない電源開発だが、渡部社長は「安全の一義的責任は事業者にあることを肝に銘じ、リーダーシップを発揮していきたい」と、安全文化の醸成に意欲を示した。
 これを受け、原子力の人材確保に危機意識を持つ伴信彦委員が「先を見通すのが難しい中で、緊張感や一体感を維持するのは非常に難しいのでは」と問うと、渡部社長は、「若い層と会話する中で会社として考えていることを訴えかけて、気がかりなところを汲み上げていくことの繰り返しが大事だと思う」と、対話の重要性を強調した。
 また、石渡明委員が福島第一原子力発電所事故に対する経営トップとしての姿勢を尋ねると、渡部社長は、「二度と起こしてはいけない。組織全体として記憶に刻み込んでいく」と、慢心せずに教訓を継承していく考えを述べた。
 更田豊志委員長は、電源開発に対し、大間原子力発電所が建設途上であるが故の改善に期待を寄せ、「先行事例にとらわれず」に審査に臨むよう求めた。