フォントサイズ:

米ドミニオン社、サリー1、2号機で80年の運転期間延長を申請

2018年10月19日

©NRC

 米バージニア州でサリー原子力発電所(87.5万kWのPWR×2基)(=写真)を運転するドミニオン・エナジー社は10月16日、1、2号機の運転期間をさらに20年延長し、合計80年とするための申請書を米原子力規制委員会(NRC)に提出したと発表した。
 同発電所では2003年3月に最初の運転期間延長申請が承認されており、現在の1、2号機の運転期間は当初の40年に20年をプラスした2032年と2033年まで。二回目の運転期間延長申請がNRCの審査をクリアした場合、両炉はそれぞれ2052年と2053年まで稼働し続け、安全かつ信頼性の高い廉価なクリーン電力の供給を24時間年中無休で行うことが可能になる。
 NRCはすでに今年5月、フロリダ・パワー&ライト社のターキーポイント3、4号機について、二回目の運転期間延長申請書を受理したほか、8月にはエクセロン社のピーチボトム2、3号機についても、合計80年間の運転に向けた申請書の審査を開始すると発表。今回のドミニオン社による申請書提出は、米国内で3例目となる。

 米国では近年、巨額の初期投資を必要とする大型原子炉新設の動きが一段落。一方、既存の商業炉99基のうち、89基までが一回目の運転期間延長手続を終えて、合計60年の稼働を許されている。
 全米19州で600万もの顧客を擁するドミニオン社は、発・配電や天然ガスの貯蔵・輸送等で780億ドルの資産を有する巨大エネルギー企業で、太陽光発電についても国内有数の事業者。2030年までに同社の炭素強度を50%まで削減することを計画しており、2015年11月に「サリー1、2号機で二回目の運転期間延長申請を2019年春に行う」とNRCに通知していた。今年になると、同じバージニア州内にあるノースアナ原子力発電所1、2号機(各PWR、約99万kW)についても、「2020年に2回目の運転期間延長を申請する」考えを表明している。

 ドミニオン社の発表によると、同社は今後10年にわたりサリーとノースアナの両発電所で、40億ドルをかけた運転期間の延長プログラムを推進する。その中で、バージニア州議会からも超党派で支援が得られており、発電所の運転期間延長は税収や雇用などの点で州経済の成長に寄与するとともに、同州が中部大西洋地域や南部地域でクリーン・エネルギー生産のリーダー的立場を維持する一助になると強調している。

 (参照資料:ドミニオン社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)