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全原協が創設50周年記念大会を開催、「誇りを持って国策に協力」と決議採択

2018年10月25日

  「全国原子力発電所所在市町村協議会」(全原協)の創設50周年記念大会が10月24日、都内で開催された。大会では、原子力発電所や核燃料サイクル関連施設の地元市町村長ら参集のもと、半世紀にわたりエネルギー安定確保のため国策に協力してきた経緯を踏まえ、立地地域として、国に対し速やかな取組を求める要望事項を盛り込んだ大会決議を採択した。
 全原協の渕上隆信会長(敦賀市長、=写真)は、挨拶の中で、1968年に15市町村で発足して以来、「誇りを持って国策に協力」し、事故・トラブル発生時にも「住民対応の最前線に立ってきた」などと、50年の歴史を振り返った。さらに、「最も衝撃だったのは、福島第一原子力発電所事故だった」と強調し、「国策に協力してきた地域の復興」に向け、総力を挙げた取組が進められるよう訴えた。また、新たなエネルギー基本計画に関し、渕上会長は、「原子力のあり方が明確になっておらず、強い不満を感じている」とし、国が前面に立ち確固たる道筋を示すべきなどと主張した。
 大会決議では、国策に協力してきた立場から国に対し、立地地域の現状を直視し、(1)福島第一原子力発電所事故に伴う被災地の復興・再生、(2)原子力安全・防災対策の実効性向上、(3)国民理解のもとでの確固たる原子力政策の推進、(4)地域振興策の改善・拡充――に速やかに取り組むよう要望している。
 来賓として訪れた石川昭政経済産業大臣政務官は、「エネルギー政策を進める上で、福島第一原子力発電所事故の反省を一時も忘れてはならない」と、福島復興と廃炉・汚染水対策は最重要課題との認識を改めて示した上で、「地域の声をしっかり受け止め、今後のエネルギー政策に反映させていく」と述べた。
 さらに、白須賀貴樹文部科学大臣政務官は、「優秀な研究者・技術者を輩出する中核」となる原子力研究施設の早期再開や、放射線教育の充実に向け取り組んでいく考えを強調した。
 この他、政府関係からは、菅家一郎内閣府大臣政務官(原子力防災)が「原子力防災に『これで完璧』ということはない」と、安藤裕復興大臣政務官が「風評対策は『知ってもらう』、『来てもらう』、『食べてもらう』こと」などと、それぞれの立場から、立地地域の総意として採択された大会決議に応えていく考えを述べた。
 また、政府や自由民主党で多くの要職を歴任した細田博之衆議院議員も会場に訪れ、「人類のためのエネルギー源として原子力が選択されるのは世界の潮流だ」と述べ、科学技術の客観性に基づく正しい国民世論が形成されることに期待した。
 大会では、記念行事として、エネルギー基本計画の策定をリードした総合資源エネルギー調査会会長の坂根正弘氏(小松製作所相談役)の講演や、国際環境経済研究所理事の竹内純子氏と須田善明女川町長、野瀬豊高浜町長、高門清彦伊方町長による座談会も行われた。