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仏オラノ社ら、福島第一発電所の廃棄物処理で革新的固化技術

2018年11月5日

©オラノ社、CEA

 仏国のオラノ社と原子力・代替エネルギー庁(CEA)はこのほど、福島第一原子力発電所の汚染水から出る廃棄物を処理するため、革新的なガラス固化技術が採用されるようプロジェクトを進めていると発表した。
 今年の4月27日以降、両者および、オラノ社と日本の放射性廃棄物管理企業アトックス社の合弁事業体であるANADEC社は、汚染水に含まれるミネラルの吸着剤やスラッジなどを溶融炉内(IN-CAN)でガラス固化処理するというプロセスの適合性評価プロジェクトを実施中。実験室規模の試験と実験台で行う小規模試験の一部が成功裏に進んでいることから、フィージビリティ・スタディ(FS)も実施する計画で、2019年3月末までに、完璧な結果を提示するとの方針を明らかにしている。

 同プロジェクトは主に2つのパートに分かれている。まず、廃棄物が耐久性の高い形態になるようマトリックスの組成を調整することや、100グラム程度の廃棄物を使った実験室規模の試験、1キログラム程度の実験台規模試験、そして100キログラムという産業規模に近い試験の実施については、CEAのマルクール研究所が仏国内で主導する。一方、プロセスの実施と操業・保守の原則、および廃棄物処分に関するFSは、オラノ社のチームが率いるとした。なおANADEC社は、日本において同プロセスの技術面と商業面の調整役を担うことになる。

 このガラス固化プロセスはCEAがオラノ社とともに開発したものであり、両者は同プロセスがフランスを始めその他の国々では、40年以上にわたり産業用のガラス固化施設で利用されている事実に言及。放射性廃棄物を封入したガラスの組成や長期的挙動に関しては、貴重な専門的知識がもたらされた点を強調している。

 (参照資料:オラノ社とCEAの発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)