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米ボーグル増設計画が進展、3号機の格納容器で最終リング 設置

2018年12月10日

©ジョージア・パワー社

 米国では現在、約30年ぶりの新設計画として、A.W.ボーグル原子力発電所3、4号機(各110万kWのAP1000)増設プロジェクトが進められている。その進捗状況について、サザン社傘下で最大の出資企業であるジョージア・パワー社は12月4日、最近完了した重要作業として、3号機の円筒型・格納容器を構成する下から3段目の最終リングを設置したことを明らかにした(=左写真)。
 同計画でエンジニアリング・資材調達・建設(EPC)契約を請け負っていたWH社が2017年3月に倒産申請した後、増設プロジェクトは一時期、存続が危ぶまれていた。しかし、同年12月に東芝が親会社(当時)としての保証金の残額を一括払いで弁済したことを受け、地元ジョージア州の公益事業委員会は同月、増設プロジェクトの存続を全会一致で承認。現行の完成日程では3号機が2021年11月、4号機はその1年後としているが、建設サイトでの生産性向上により、これより7か月前倒しになる可能性も今年2月に公表している。

 建設サイトではその後、同じくサザン社の子会社で完成した原子炉の操業を担当予定のサザン・ニュークリア社が、全体的なプロジェクト管理をWH社から引き継いだ。一方、日々の作業管理はベクテル社が担当している。
 今回の発表の中でジョージア社は、格納容器の最終リングが直径130フィート(約40m)、高さ38フィート(約12m)、総重量200万ポンド(約907トン)弱という巨大なものであり、発電所内の重要機器を格納するという性質上、高品質のスチール鋼材が使われている点を指摘。格納容器の蓋部分については、2019年に設置が予定されているとした。

©ジョージア・パワー社

  同社はまた、3号機で最後の原子炉冷却ポンプ(RCP)となる4台目のRCPについても、最近、格納容器内への設置が完了したと述べた(=右写真)。1台当たりの重量は37万5,000ポンド(約170トン)で、原子炉冷却システムの中でも重要な部分。蒸気発生器(SG)から原子炉容器まで冷却水を循環させるなど、発電所内で安全な操業が確保されるよう、十分な熱伝導が行われるとした。
 同社はさらに、同建設サイトでは7,000名以上の作業員が働いている点を指摘し、同プロジェクトがジョージア州内でも、最大の雇用創出プロジェクトとなっている点を強調した。

 (参照資料:サザン社とジョージア・パワー社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)