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原産・高橋理事長がプレスブリーフィング、英プロジェクトの凍結「大変残念」

2019年1月25日

 原産協会の高橋明男理事長は1月24日、月例のプレスブリーフィングを行い、同日発表したメッセージ「国際機関等における日本の貢献について」を配布・説明した。IAEAを始め、国連関係の国際機関での日本による人的貢献が財政的貢献に比べて低い現状から、今後のわが国のプレゼンス向上に向けて、国際機関における日本人職員数を増やし重要ポストも獲得できるよう、「原子力人材育成ネットワーク」などを通じさらなる協力に努めていくとしている。
 IAEAについては、2017年の日本の予算分担率は9%強と世界で2番目なのに対し、専門職以上の日本人職員数は3%弱と14番目に留まっている。原子力関係の国際機関への職員派遣について、理事長メッセージでは、「日本が得た教訓や知見を各国と共有することで、原子力の一層の安全性向上につながる重要な国際貢献」と明言するとともに、本人のスキルアップや人的ネットワークの構築も期待され、「日本の原子力にとって有益」と述べている。
 記者との質疑の中で、日立製作所が17日に英国原子力発電所建設プロジェクトの凍結を発表したことについて、高橋理事長は、「原子力に限らず海外インフラの輸出は大変難しい」とした上で、「今後の人材育成とともに、日本がこれまで築いてきたサプライチェーンを維持・向上していくには、新規プラントを作ることが必要。そのチャンスが一つ無くなり大変残念」と所感を述べた。また、原子力の国際展開に関して、諸外国におけるトップセールスの動き、一方で工事遅延に伴うリスクや一民間企業が克服できる限界などに触れながら、今回のプロジェクト凍結が解除されることに期待感を示した。
 この他、高橋理事長は、小型炉導入よるコストダウンに関して問われたのに対し、初期投資は困難だが大型炉にも「スケールメリット」があることを、近年の廃炉進展については、解体に伴い発生する廃棄物管理の問題をそれぞれ指摘した。