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高レベル放射性廃棄物処分問題で若手のアイデア集結、住民説明会を模擬し学生らが発表

2019年2月21日

Eチームは「世界一の食料自給率」を目指し、AIやロボットを活用した農業発展を訴えた

 高レベル放射性廃棄物の処分実現に向けて若い世代からのアイデアを求める「学生フォーラム」(資源エネルギー庁主催)が2月14日、津田塾大学千駄ヶ谷キャンパス(東京都渋谷区)で開催され、処分場受け入れを検討している自治体を模擬した6つのチーム(A~F)が、それぞれ町の将来像を描き「住民説明会」に臨んだ。各チームは主に首都圏の大学生5、6名で構成され、「町づくり」を立案するグループワークの後、他のチームの学生たちを住民役として理解を求めるプレゼン「住民説明会」を行った。

各チームのテーブルを巡回する土屋広報戦略官(右)

 グループワークに先立ち、経済産業省広報戦略官の土屋省吾氏が、広報マンとしての経験から、昨秋の北海道胆振東部地震後の節電要請を例に、ある目的を達成するため、「伝える」、「伝わる」に加え、「動かす」姿勢が重要なことを学生たちに訴えかけ「住民説明会」の成果に期待を寄せた。
 「住民説明会」では、各チームによる「町づくり」が披露され、処分場受け入れの経済効果として伝統産業の復活を訴えかけるチームや、原子燃料サイクル施設を立地する六ヶ所村の農家の声を演じ理解を求めるチームもあった。「住民」からは、「事故が起きた際、隣接する自治体への影響はないのか」、「無関心層からかえって反発を招かないか」といった意見が出され、各チーム代表の「首長」は、「インフラ整備により周辺地域の利便性を向上させることで理解を」、「リスクを正当に評価する基盤ができている」などと回答した。

審査員たち(左から、松本真由美氏〈東京大学客員准教授〉、伴英幸氏〈原子力資料情報室共同代表〉、萱野稔人氏〈津田塾大学総合政策学部長〉、杤山修氏〈原子力安全研究協会技術顧問〉)

 プレゼンに対しては審査が行われ、「世界有数の技術者の町」を目指し処分場の建設技術を通じた経済効果について説明を行ったCチーム、炭鉱閉山後の町の衰退を復興させるべく掘削技術による産業発展を強調したFチームが選び抜かれた。2チームは原子力発電環境整備機構の近藤駿介理事長らとの質疑応答に臨んだ。