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ロシアで建設中のノボボロネジII-2号機、最小制御出力レベルに到達

2019年3月26日

ノボボロネジII-2号機の起動状況を見守る発電所スタッフ©ロスアトム社

 ロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社は3月23日、モスクワの南約500kmに位置するノボボロネジ原子力発電所で、建設中のII期工事2号機(PWR、119.9万kW)が22日の夜10時過ぎに初めて、最小制御出力(MCP)レベルに到達したと発表した。
 MCPレベルとは、臨界条件の達成段階における核分裂連鎖反応を、安定した状態に維持するのに十分な出力(1%以下)レベルのことで、同炉はいよいよ物理的な起動手順の最終段階に移行。年末を目処に、同炉を送電網に接続するための準備作業を行うとしている。

 同炉では、ロスアトム社が開発した第3世代+(プラス)の120万kW級ロシア型PWR(VVER)設計「AES-2006」を採用。2017年2月に、同シリーズ初号機として営業運転を開始した同発電所II期工事1号機(ノボボロネジ6号機)、および2018年10月に営業運転を開始したレニングラードII期工事1号機に次いで、シリーズ3基目の商業炉となる。
 同社の説明によると、「AES-2006」は経済性と安全性ともに、第2/第3世代の100万kW級VVERと比べて多くの点が改善されている。すなわち、出力が20%増強された一方、運転に必要な人員は30%~40%の削減が可能である。また、設計上の運転期間も従来型VVERが30年なのに対して、倍の60年を想定。さらに、20年間の延長も可能だとしている。

 ノボボロネジII-2号機の建設工事は、これまでの段階の作業すべてが予定どおりに進行しており、安全規制面においても、すべての項目を遵守。今後は初装荷燃料の核特性について一連の物理試験を実施するとともに、原子炉の全体的なモニタリング・システムと安全系に関して、運転上の信頼性を確認する。
 同炉が運転を開始した場合、ロスアトム社はロシア中央部における原子力発電シェアが27%に拡大すると予測。毎年400万トンの温室効果ガスの排出抑制のみならず、同地域の経済活性化にも貢献するとしている。

 (参照資料:ロスアトム社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの3月25日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)