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ロシアの海上浮揚式原子力発電所、12月に送電開始へ

2019年4月25日

©ロスアトム社

 ロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社は4月24日、北極圏ムルマンスクで運転開始前の包括的な試験を実施していた海上浮揚式原子力発電所(FNPP)について、12月にも最終立地点のチュクチ自治管区ペベクで送電網に接続し、営業運転を開始出来る見通しになったと発表した。
 世界で唯一のFNPPである「アカデミック・ロモノソフ」号(=写真)には、出力3.5万kWの小型炉「KLT-40S」2基で構成される海上浮揚式原子力ユニット(FPU)が搭載されており、どちらも3月31日に出力100%に到達した。同ユニットの主要機器と補助機器、および自動プロセス制御システムともに、安定した運転性能が確認されたとしており、民生用原子力発電公社のロスエネルゴアトム社は、試験結果に基づいて規制当局からFPUの受け入れ証書が発行され、7月には同FNPPの運転許可が発給されるとしている。

 これと並行してペベクでは、FNPP用の陸上設備と港湾施設、および地元の送電網や市内の熱供給ネットワークに確実に接続するためのインフラが年末までに完成する予定。FNPPは今年の夏にペベク港に曳航され、極東地域最北端の同区域にこれまでエネルギー供給してきたビリビノ原子力発電所(1.2万kWのRBMK×4基)や、チャウンスカヤ熱電併給発電所の設備容量を徐々にリプレースしていくことになる。ビリビノ発電所では今年1月、1号機の本格的な廃止措置に向けた閉鎖許可が、連邦環境・技術・原子力監督庁(ROSTECHNADZOR)から発給されている。

(参照資料:ロスアトム社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの4月24日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)