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福島第一1/2号機排気筒の解体がクレーンの高さ不足で延期、東電が規制委検討会で状況説明

2019年5月20日

 東京電力は5月20日、福島第一原子力発電所廃炉の進捗状況を、原子力規制委員会の監視・評価検討会に報告した。
 冒頭、東京電力は、同日の開始が予定されていた1/2号機排気筒の解体工事が延期となったことについて説明。同社によると、9日に大型クレーンが組み上がったものの、現場の準備段階で約1.6mの高さ不足が確認されたためとしている。福島第一廃炉推進カンパニー・プレジデントの小野明氏は、「直接的原因だけに留まらず、裏に潜む品質の問題も洗い出し、今後の計画に活かしていく」と強調し、トラブル原因を徹底究明した上で、安全第一に対策を取っていく考えを述べた。1/2号機排気筒の解体に向けては、4月2日に発電所構外での実証試験が終了し、大型連休開けの作業開始を予定し準備が進められていた。
 また、4月15日に開始した3号機使用済み燃料プールからの燃料取り出し作業については、輸送容器1基目として新燃料7体の共用プールへの搬入が25日に完了し、作業の振り返りを実施した上で、現在、7月上旬からの輸送容器2基目の取り出しに向けて訓練およびガレキ撤去が行われていると説明。輸送容器1基目の取り出し作業を振り返り、燃料吊り上げ荷重の安定性やチャンネルボックス(燃料集合体に取り付ける四角い筒状の金属製の覆い)の状態に特段の問題はなく、燃料の状態や視認性で支障はなかったとしている。東京電力からの説明を受け、福島第一原子力発電所廃炉を担当する伴信彦委員は、「段々と難度が上がっていく。出たとこ勝負とならぬよう、どんな問題が起こりうるか、事前に検討しておくことが重要」と述べた。
 この他、東京電力からは、2号機燃料デブリ冷却状況の確認試験について説明があった。原子炉注水の低減や短時間停止の試験を実施し、緊急時対応手順の適正化や運転・保守上の改善に資するもので4月初めから継続中となっている。