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福島県民健康調査検討委、「甲状腺がんと放射線被ばくの関連は認められない」との見解

2019年6月4日

 福島県の県民健康調査検討委員会の評価部会は6月3日、2014~15年度に福島第一原子力発電所事故当時18歳以下だった県民を対象に実施した甲状腺検査で、放射線被ばく線量の増加に応じて甲状腺がん発見率が上昇するといった傾向がみられなかったことから、「現時点において、検査で発見された甲状腺がんと放射線被ばくの間の関連は認められない」との見解をまとめた。検査対象者は県内59市町村の約38万人で、そのうち約27万人(受診率71%)の検査結果が確定。52人が手術を受けている。
 今回の検査は「本格検査」との位置付けで、2013年度までに実施された「先行検査」の結果に対し評価部会では2015年3月に「放射線の影響とは考えにくいと評価する」との中間取りまとめを出している。「本格検査」の結果については、甲状腺がん発見率に影響を及ぼす要因を調整する必要から、UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)が公表した年齢別・市町村別の内部被ばくを考慮した推計甲状腺吸収線量により予備的解析を施した上で評価を行った。
 評価部会では、これまでも甲状腺検査対象者への説明内容について議論してきたが、今回の見解では「検査のメリットやデメリットも含め丁寧に説明し、理解を得るとともに、同意を得た上で実施することが重要」としている。