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米ホルテック社、ウクライナでのSMR建設に向け3者の企業連合結成

2019年6月13日

企業連合結成式に参加した関係者(左からホルテック社のシンCEO、三菱電機の高沢範行氏、DOEのE.マクギニス氏、エネルゴアトム社のネダシコフスキー総裁)©ホルテック社

 米ホルテック・インターナショナル社は6月11日、ウクライナで同社製小型モジュール炉(SMR)の「SMR-160」建設計画を進めるため、同社と同国の原子力発電公社であるエネルゴアトム社、および国立原子力放射線安全科学技術センター(SSTC)の3者が、10日付けで国際企業連合を正式に結成したと発表した。また、同SMRに計装制御(I&C)系を納入予定の三菱電機が同日、ホルテック社との連携において第2段階に移行することを約束したとしている。

 この企業連合は、エネルゴアトム社とホルテック社が昨年3月に締結した了解覚書の目標達成に向けて、新たな推進力を加えることを目的としている。同覚書では「SMR-160」の許認可手続をウクライナ国内で進め、北西部のロブノ原子力発電所敷地内に同SMRを6基建設することが念頭に置かれていた。
 この日、エネルゴアトム社のY.ネダシコフスキー総裁は、ウクライナで総発電量の50%以上を賄う原子力の重要な役割に言及。国内で高経年化した石炭火力発電所に代わり、「SMR-160」がクリーンなエネルギーを供給してくれるとの自信を示した。また、広範な研究開発の賜物であるSMRの建設については、国民的合意がウクライナには形成されている点を保証した。

 同企業連合は米デラウェア州の1米国企業として商業登記され、3者それぞれが割り当てられた株式を保有する予定。その一方で、企業連合の技術オペレーション・センターは、ウクライナの首都キエフに置かれることになる。
 企業連合結成文書への調印記念式には、米国で民間部門のSMR開発を強力に支援している米エネルギー省(DOE)、および三菱電機の代表者が参加(=写真)。三菱電機が同SMRに納入する「MELTAC Nplus S」はすでに2018年11月、米国の原子力発電所に適用する際に必要となる許可を米原子力規制委員会(NRC)から取得済みである。

 エネルゴアトム社の発表によると、同企業連合はSMR建設を支援する一連のタスクを着実に実行していく方針。それには「SMR-160」の概念設計分析、および概念設計開発に使用された規制文書の分析、実行可能性調査に必要な初期データの準備、国際原子力機関(IAEA)の一般的基準と技術基準に対する適合性評価、などが含まれるとした。
 同企業連合を通じてエネルゴアトム社は、「SMR―160」を欧州やアジア、アフリカ地域に普及していくハブをウクライナ国内に設置することを希望している。世界的なSMR市場が、2025年以降は1兆ドルの規模に拡大すると見込んでいることから、同SMRで使用する機器の一部もウクライナ企業に製造させたい意向。ホルテック社の協力により、ゆくゆくはウクライナをSMRの原子炉システムや構造物、機器類などの主要輸出国に発展させる考えである。

 (参照資料:ホルテック社エネルゴアトム社の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの6月12日付け「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)