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規制委が高浜の地すべり津波に係る対応で審議、全号機稼働時に引き波で影響の可能性

2019年7月10日

 原子力規制委員会は7月10日の定例会合で、関西電力の高浜発電所における地すべり津波に係る報告について審議した。地震以外の要因で「津波警報が発表されない可能性のある津波」への対応として同社に対し再評価を求めたもの。
 規制委員会では、火山噴火に伴いインドネシア・スンダ海峡で発生した津波(2018年12月22日)に係る知見を踏まえ、「隠岐トラフ海底地すべり」による津波が高浜発電所に与える影響について、1月より検討を進めてきた。高浜発電所は、1~4号機のいずれも新規制基準適合性に係る審査をクリアしており、そのうち3、4号機が再稼働している。
 関西電力は、「隠岐トラフ海底地すべり」に関して、高浜発電所敷地内に3台設置されている潮位計の観測値に基づき取水路防潮ゲート閉止の対策をとることで、現状の3、4号機稼働時とともに1~4号機稼働時においても影響は生じないと評価し、6月に行われた意見聴取会で規制委員会に説明。具体的には、複数の潮位計の観測値が10分以内に1m以上低下し、その後最低潮位から10分以内に1m以上上昇するなど、通常と異なる潮位変動が見られた場合、津波来襲と判断し、循環水ポンプ停止・ユニット停止・取水路防潮ゲート閉止の操作を行うというもの。
 これに対し、規制委員会は前回7月3日の定例会合で、1~4号機稼働時には、引き波の水位低下に伴い海水ポンプの取水に影響が及ぶ可能性があるとして、高浜発電所に係る設置変更許可申請が必要との見解を示した。
 関西電力は8日、規制委員会に対し9月中を目途に設置変更許可申請を行う意向を示しているが、規制委は10日の会合で、同社が本件に係る「バックフィット」運用について整理を求めていることなどを踏まえ、再度意見聴取会を開くこととなった。