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米規制委と加安全委、SMRや新型炉の技術審査で協力覚書

2019年8月20日

©CNSC

 米原子力規制委員会(NRC)とカナダ原子力安全委員会(CNSC)は8月15日、小型モジュール炉(SMR)や新型炉の技術審査を共同実施し、双方の専門的知見を共有するなど、原子力安全規制の実効性を高めることを目的とする協力覚書(MOC)を締結した。
 このMOCは、SMR等の技術審査で革新的技術の実用化を促すため、両機関が2017年8月に結んだ了解覚書に基づいている。MOCを締結したことで両機関は、次世代原子炉技術を一層効果的、効率的かつタイムリーに分析し、原子力安全・セキュリティの確保という両機関の使命に合致するとしている。
 同覚書はまた、原子力発電開発に関連して両国の規制当局が結んだ最初のもの。NRCのK.スビニッキ委員長(=写真右)とCNSCのR.ベルシCEO(=写真左)はすでに今年6月、新型炉やSMRなどの原子力技術の共同審査を通じて、両機関は2国間協力の強化を具体化すると発表していた。

 今回結ばれたMOCによると、両機関は以前に設置された運営委員会の下、新型炉とSMRの設計分析で協力の機会や良慣行を共有・評価する際、必要となるインフラの開発を直ちに開始する。両機関は同MOCの締結により、両者間の協力拡大とSMR等の技術審査の共同実施に向けて、双方の準備が整ったと述べた。

 CNSCとのMOC締結について、NRCのスビニッキ委員長は「カナダのパートナーとともにオープンかつ斬新な思考を心がけていくというNRCの責務が一層、際立つことになった」と指摘。規制の実効性と新型炉の安全性をともに強化するという問題に、両機関が協力して取り組む意欲が高まったとした。
 また近年、様々な先進的原子力技術が速いペースで浮上しているが、これにより規制当局も、次世代技術や技術の最新化イニシアチブに歩調を合わせて行くことが求められるとの認識を示した。
 CNSCのベルシCEOも、「SMRや新型炉に対する関心は世界中で急速に高まっており、その技術開発も進展中だ」と強調。CNSCとNRCは規制当局のリーダーとして、このような革新的技術が安全かつ効率的に開発・建設されるよう力を尽くしており、MOCの締結により両者間の長い協力の歴史が一層強化されるとしている。

 (参照資料:NRCCNSCの発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの8月16日付「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)