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韓国の「APR1400」設計、米規制委の設計認証 取得

2019年8月28日

KHNP社のチョン社長(=右)にDC認証を手渡すNRCのカプト委員©KHNP社

 韓国水力・原子力会社(KHNP)は8月27日、韓国電力公社(KEPCO)の主導で開発した第3世代の140万kW級PWR設計「改良型加圧水型炉(APR1400)」が、26日付で米原子力規制委員会(NRC)の設計認証(DC)を最終取得したと発表した。
 KEPCOとその子会社のKHNP社は、2014年12月に「APR1400」のDCをNRCに共同申請した。2018年9月に技術審査を終えた同設計は、NRCスタッフによる承認として「標準設計承認(SDA)」を取得しており、その後、米国の連邦法に則った11か月間の法制化過程を経て、このほど連邦規則集(CFR)の付録に記載されたもの。これにより、同設計はNRCの安全・規制要件をすべて満たした標準設計の1つとして、NRCの承認を取得。事業者が新規原子力発電所の建設・運転一括認可(COL)を申請する際にも採用可能となり、15年間にわたり米国内での建設が許されることになる。

 「APR1400」設計は、米コンバッション・エンジニアリング(CE)社(現在はウェスチングハウス社に統合)の130万kW級PWR設計「システム80+」をベースに韓国企業が開発した。2009年にアラブ首長国連邦(UAE)への輸出が決定し、同連邦初の原子力発電設備となるバラカ発電所の4基として2012年から建設中である。韓国内では、同設計を採用した新古里3~6号機と新ハンウル1、2号機が2008年以降、順次着工しており、2016年12月に新古里3号機が「APR1400」の初号機として営業運転を開始。同4号機も今年4月に、初めて国内送電網に接続されている。

 KHNP社は今回、米国以外の設計原子炉でNRCのDCを取得したのは「APR1400」が最初であると指摘した。また、同設計を欧州向けに修正した「EU-APR」も2017年10月、欧州の電力企業16社が定めた安全基準「欧州電気事業者要件(EUR)」の認証審査をパス。同設計は「世界の2大認証をすべて取得し、その安全性が証明された」と強調している。

 これまでにNRCのDCを取得した原子炉設計としては、GE社の「ABWR」、GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)社の「ESBWR(高経済性・単純化BWR)」、ウェスチングハウス社の「システム80+」、「AP600」、「AP1000」がある。
 また、NRCがDC審査申請を受理したものとしては、仏アレバ社の「米国版・欧州加圧水型炉(EPR)」(現在、審査は停止中)、三菱重工業の「US-APWR」、GEH社による「ABWR」のDC更新、ニュースケール・パワー社が開発した小型モジュール炉(SMR)設計「ニュースケール・パワー・モジュール」があり、審査が進められている。

 (参照資料:KHNP社(韓国語)の発表資料、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの8月27日付「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)