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中国の昌江発電所で「華龍一号」を採用したⅡ期工事の起工式

2019年11月25日

「華龍一号」設計原子炉の模型©北京市人民政府

 中国の華能核電開発有限公司(HNNP)は11月19日、海南省・自由貿易試験区における建設プロジェクトの1つとして、昌江原子力発電所Ⅱ期工事(3、4号機)の起工式がこの前日に海南島で執り行われたと発表した。
 Ⅱ期工事では総投資額394.5億元(約6,100億円)をかけて、中国が知的財産権を保有する第3世代の120万kW級PWR設計「華龍一号」を2基建設する計画。2019年の投資額は18億元(約278億円)を予定しており、3号機の原子炉系統部分で最初のコンクリート打設を2020年8月に実施した後、約60か月の工期を経て2025年の完成を目指す。4号機については、3号機の着工から10か月のインターバルを設けており、2026年に完成させたいとしている。

 中国では現在、中国核工業集団公司(CNNC)と中国広核集団有限公司(CGN)、および国家電力投資集団公司(SPIC)が3大原子力発電事業者となっており、HNNPは5大電力会社の1つである華能集団公司の傘下企業。昌江原子力発電所建設計画は華能集団公司がCNNCとの共同出資で進めているもので、Ⅰ期工事の1、2号機はすでに、2015年12月と2016年8月に営業運転を開始。採用設計はCNNCが開発した第2世代PWRの「CNP600」だが、総投資額249億元(約3,850億円)というこれら2基により、すでに海南省における電力供給量の3分の1が賄われている。
 HNNPはⅡ期工事を「第3世代設計・大量建設時代の先駆け」と位置付けており、昌江発電所で「華龍一号」を複数基建設することで海南島をクリーン・エネルギーの島とし、華能集団公司による原子力産業の発展を印象付ける方針。海南自由貿易試験区で建設案件が増大すれば、習近平国家主席の掲げる国家戦略に貢献することになり、海南省の包括的な経済改革を支援することにもつながる。このような支援の強化により、同省の社会経済は急速に発展するとともに、低炭素でクリーン、安全かつ効率的な近代のエネルギー・システムの建設が促進されるとHNNPは強調している。

 (参照資料:華能核電開発有限公司中国核能行業協会の発表資料、原産新聞・海外ニュース、ほか)