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ブルガリア、ベレネ発電所建設計画の戦略的投資家候補を5社に絞り込み

2019年12月26日

©ブルガリア・エネルギー省

 ブルガリアのエネルギー省は12月19日、建設工事が2012年に停止されたベレネ原子力発電所(100万kWのPWR×2基)の完成計画で、戦略的投資家の候補企業を5社に絞り込んだと発表した。
 それらは、(1)中国核工業集団公司(CNNC)、(2)ロシア国営の原子力総合企業ロスアトム社、(3)韓国水力・原子力会社(KHNP)、(4)仏国のフラマトム社、(5)米国のGE社で、来年1月末までに法的拘束力のある入札文書をブルガリア政府に提出することになる。エネルギー省のT.ペトコワ大臣(=写真)は、「いずれも原子力分野では世界のリーダー的企業であり、これまでの実績や財政面の安定性、信用格付けに基づいて選定した」と説明している。

 同計画では、第3世代の100万kW級ロシア型PWR(VVER)「AES-2006」の採用が決まっており、計画が停止された際、未使用のまま倉庫に保管した1号機の長納期品と2号機の一部機器を活用する予定。戦略的投資家の募集は今年5月に開始され、8月の締め切り日までに、プロジェクト企業の少数株主となることへの関心表明や、発電所からの電力購入希望も含めて合計13件の申し込みがあった。
 このうち7件が戦略的投資家への関心表明で、ドイツ企業やブルガリアの企業および同国内の企業連合が含まれていた。エネルギー省は国営エネルギー持ち株会社(BEH)や電力公社(NEK)、送電システム会社などで構成される作業グループを通じて、ベレネ計画への投資や義務事項を確実に実行できる財務能力、原子力発電所の建設・投資経験に関する要件、などの観点から今回の5社を選定したもの。
 5社のうちフラマトム社とGE社は主に、機器の供給を通じて同プロジェクトに参加することを希望。フラマトム社は安全系や電気機器などを供給するとしたほか、GE社はタービン室の基本機器やコンプレッサー、変圧器等の設計・納入を計画。両社ともに、納入するシステムや機器に対する資金調達も提案していた。

 ブルガリアでは現在、国内唯一の原子力発電設備であるコズロドイ発電所5、6号機(各100万kW級のVVER)だけで、総電力需要量の約35%を賄っている。同発電所の1~4号機(各44万kWのVVER)は西欧式の格納容器を持たないモデルだったため、ブルガリアが2007年に欧州連合(EU)に加盟する際、加盟条件としてこの年までにすべて閉鎖されている。

 (参照資料:エネルギー省の発表資料(ブルガリア語)、原産新聞・海外ニュース、およびWNAの12月19日付「ワールド・ニュークリア・ニュース(WNN)」)