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2018年度初等中等教育支援分科会第2回会合を開催(報告)

2018年11月21日

 原子力人材育成・確保に向けて産学官が相互協力を図る「人材育成ネットワーク」は11月8日、2018年度初等中等教育支援分科会(主査:工藤和彦 九州大学名誉教授)第2回会合を原産協会で開催しました。当協会は分科会事務局を務めています。
 今回は、日本原子力研究開発機構の初等中等教育支援の取り組みについて紹介がありました。同機構の茨城県東海地区および大洗地区では、それぞれスイートポテト、シュガーズというグループ名で、地域特性にあったコミュニケーション活動を職員自らが実施しています。
 東海地区のスイートポテトは1996年に結成され、JCO事故後の2001年より学校の要請に応じて、「防災」授業の一環で小中学校への出前授業を実施しています。文部科学省副読本や茨城県副読本に基づき、放射線の基礎や、原子力防災、原子力発電と核燃料サイクル、エネルギーと環境問題などについて、先生と相談しながら授業内容を構成しています。子どもたちに興味関心を持ってもらえるよう、放射線測定体験や霧箱による放射線の飛跡観察など、実演や実験を交えて工夫しています。さらに福島第一原子力発電所事故後は、自宅の土や野菜等を持参してもらって測定したり、合わせて保護者向け勉強会を実施したりしています。
 大洗地区のシュガーズは1994年に広報活動として発足しました。大洗町の「原子力教育推進研究委員会(2004年発足)」や同町が2018年に開校した「大洗サイエンスカレッジ」の活動に協力しています。毎年、小学5年生と中学2年生の全児童生徒計約300人を大洗研究所の施設見学に受け入れており、放射線測定器の実演や空気呼吸器および消防服の着用体験などを行っています。
同機構広報チームでは、こうした活動を通じて「気軽に聞ける身近な専門家」として、歴代メンバーの実践知見と工夫を蓄積しつつ、地域のニーズに合わせた対応を行ってきました。今後も正しい情報を提供し、相手の目線に立って「共に考えるコミュニケーション」に努めていきたいと意欲が語られました。
 このほか、分科会メンバー機関の活動として、原子力学会教育委員会初等中等教育小委員会(委員長:工藤主査)による「高校理科教科書のエネルギー・環境・原子力・放射線関連記述に関する調査と提言(科学と人間生活、物理基礎、物理)」報告書の文部科学省への提出、経済産業省による「2018年度原子力の安全性向上を担う人材の育成事業」の公募結果、日本原子力研究開発機構による経済協力開発機構/原子力機関(OECD/NEA)共催「国際メンタリングワークショップJoshikai – II」の開催、若狭湾エネルギー研究センターによる、原子力グローバルスクール2017開催、エネ研の分析機器等を利用したSSH(スーパー・サイエンス・ハイスクール)実験の指導、廃止措置セミナーの開催について報告がありました。原産協会からも全国中学校理科教育研究会(全中理)大会へのブース出展、近畿大学原子力研究所での「原子炉を用いた教員研修会」の共催結果について説明しました。
 また、2018年10月に改訂となった文部科学省放射線副読本について情報共有を行いました。次回の会合は3月頃に開催する予定です。

茨城県が発行している小中学生向け放射線副読本

お問い合わせ先:人材育成部 TEL:03-6256-9315(直通)

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