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第6回東アジア原子力フォーラムの開催、及び中国視察団派遣について(報告)

2018年11月22日

 当協会は、第6回目となる「東アジア原子力フォーラム」(11月5日、於:中国・福州市)に参加しました。今回のフォーラムは中国の正式参加表明に伴い、中国開催(CNEA:中国核能行業協会主催)となりました。フォーラム会合には、日本原子力産業協会(JAIF)、韓国原子力産業会議(KAIF)、台湾核能級産業発展協会(TNA)の関係者や、中国側関係機関からの傍聴を含め40社、約70名が参加しました。

この「第6回東アジア原子力フォーラム」では、中国・日本・韓国・台湾の原子力産業代表組織の4者間により、今後の東アジア近隣諸国・地域における原子力産業の健全な発展に寄与し、安全で平和な利用に関する協力を促進するため、MOU(近隣東アジア諸国・地域の原子力産業組織による原子力平和利用及び安全分野における協力枠組み協定)及び、東アジアにおける原子力安全保障の未来を担う共同体構築に関するイニシアティブが締結されました。

原産協会 高橋理事長

CNEA 张副理事長

1日目のフォーラム会合では、中国代表の徐立根(Xu Ligen)福建福清核電有限公司社長、及び张廷克(Zhang Tingke)中国核能行業協会(CNEA) 副理事長兼事務局長からの挨拶があり、その後のセッション1では、各国・地域代表より、それぞれ原子力開発の現状と展望についての発表がありました。
中国からは、国家核安全局、エネルギー局、国防科学技術局は共同して原子力安全文化の構築を積極的に推進する「原子力安全政策声明」が発表されたことや、国家エネルギー技術革新第13次5カ年計画について、また、先進的な原子力技術も積極的に推進されていることなど、韓国からは、脱原子力政策になったものの、安全性の強化や輸出促進、そして先端技術、技術革新を進めていくなどの発表がありました。台湾からは、電気法の改正により、原子力施設の資産処理を実施、施設資源の再利用などが課題であるが、夏場の電力不足には原子力が寄与していることなどの発表がありました。
セッション2では、原子力発電所の安全運転管理を主題とし、「シビアアクシデント及び緊急時対策」、「原子力発電所のメンテナンス最適化管理」や「原子力発電所の安全管理におけるPSA応用」などのテーマについて各関係者からの発表がありました。

セッション2発表 関西電力 田口鋼志氏

MOU 及びイニシアティブの締結

総括では、中国より「今回のフォーラムは、内容が豊富で、大変有意義なものであった。今後も継続していきたい。また、運命共同体として、東アジアの原子力安全を確保していく。このプラットフォームで、人材育成の協力を進めていくことが大切である。」とのコメントがあり、台湾は「台湾の原子力産業は大変厳しい状況だが、当フォーラムに台湾チームとして参加できて光栄であり、今後も原子力に携わっていきたい。」と述べ、韓国からは、「原子力にはメリット、デメリットがある。我々の任務は、原子力安全の強化であり、人知を結集し、日頃からリスクの意識をもって安全を確保することが必要である。」などの発言がありました。
また、日本からは「福島第一発電所の事故が、アジアの関係者の中で共有され自身のこととして取り組まれているのが印象的であった。今後は人材育成が大切であり、情報を共有していきたい。」などのコメントがありました。

日中台韓参加者による集合写真

 

フォーラムの翌日には、福清原子力発電所を訪問し、稼働中の1~4号機、現在建設中の5~6号機(華龍一号、HPR1000)を構内バスから見学しました。また、6日~8日には上海に移動し、秦山原子力発電所で秦山第Ⅲ期のCANDU炉2号機を見学、上海核工程研究設計院では組織概要やCAP1400を中心とした説明を受けました。その後、上海電気では、蒸気タービン工場、発電機工場などを見学し、説明を頂きました。各訪問場所では、関係者との意見交流の場が設けられ、活発な意見交換が行われました。
参加者からは、「発電所や工場の整った様子に、これまで中国の原子力産業に対して持っていたイメージを覆された。技術の向上のみでなく、品質も上がっていると実感した。」「多大な原子力建設プロジェクトの実績・経験をもって、中国が原子力大国としての自信をつけてきていることが印象に残った。」などの感想が寄せられました。

福清原子力発電所 建設中の華龍一号

福清原子力発電所 シミュレーター見学

海塩県核電科技館見学

海塩県自治体との会合

秦山原子力発電所見学 集合写真

秦山原子力発電所 中央制御室見学

上海核工程研究設計院との意見交換

上海核工程研究設計院 CAP1400 模型説明

上海電気 タービン展示館見学

上海電気 タービン工場見学

第6回東アジア原子力フォーラムプログラム及び中国視察日程

※本フォーラムと中国視察団の概要報告は後日、会員限定情報としてホームページに掲載予定です。

お問い合わせ先:国際部 TEL:03-6256-9313(直通)

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