「日台原子力専門家会合」を開催(2015.7.27)

2015年8月12日

原産協会は7月27日、日本の原子力規制委員会との「第一回日台原子力規制情報交換会議」に参加するため来日した台湾の行政院原子能委員会をはじめとする原子力関係者と「日台原子力専門家会合」を開催しました。会合では、福島第一原子力発電所事故後の対策等、原子力安全向上に資する日台双方の取組みについての発表と意見交換が行われました。台湾側からは、原子能委員会、中華核能学会、核能研究所、台湾電力公司、台湾核能級産業発展協会などから24名が、また、日本側からは関係機関より約40名が参加しました。

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台湾原子能委員会蔡委員長

プレナリーセッションでは、台湾行政院原子能委員会の蔡春鴻委員長をはじめとする日台双方の代表による挨拶に引き続き、中華核能学會の潘欽理事長より「台灣の原子力の課題と機会」について、日本側からは、電気事業連合会より「日本における原子力の最新動向」と題して基調講演が行われました。
テクニカルセッションでは、「台湾の原子力発電所附近の断層調査および耐震強化対策」について、また、「台湾の原子力発電所における中央制御室居住性」に関して発表が行われ、日本側からは「原子力の自主的安全性向上の取組」について紹介され、それぞれ活発な意見交換が行われました。

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電中研のハイブリッド動的力学試験設備の見学
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高浜原子力発電所での意見交換

台湾側関係者は、会合翌日、電力中央研究所の地球工学研究所(我孫子)を訪問し、津波・氾濫流水路や共振振動台といった自然災害における研究施設を見学しました。また、台湾核能級産業発展協会代表者による、国内原子力関係メーカーへの個別訪問も行なわれました。7月30日には、関西電力の高浜原子力発電所を訪問しました。大塚所長より発電所の安全性向上対策の概要について説明を受け、津波や火災などに対する自然災害防護設備を中心に見学しました。台湾側の参加者からは、日本の安全性向上対策に関する質問が多くなされ、台湾側の日本の再稼働の動きに対する関心の高さが伺えました。

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日台原子力専門家会合関係者の集合写真

今回の台湾側代表団の来日は、非常にタイトなスケジュールでしたが、専門家会合や視察を通じて、日台の原子力関係者間の情報交流の更なる進展に寄与することとなりました。

以上

『2015日台原子力専門家会合概要報告』はこちら。

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