量子放射線利用普及連絡協議会2017年度第2回会合を開催しました。

2018年1月29日

量子放射線利用普及連絡協議会(注1)では、2017年12月5日(火)に、当協会会議室にて2017年度第2回目の会合を行い、麻布大学 獣医学部 獣医放射線学研究室 山田 一孝教授に「動物病院の画像診断」という演題にて、犬、猫、その他様々な動物たちの健康管理に活用されている放射線を使った画像診断について、大変わかりやすくご講演をいただきました。

山田教授のお話は、ユーモアを交えた楽しい語り口で、一般にはあまり知られていない、牛などの産業動物、犬や猫などの伴侶動物への画像診断について、それぞれ様々な実例をご紹介くださり、また、競争馬等に対する「放射性同位元素」を使った画像診断「シンチグラフィー」については、安全で微細な骨折の診断に有効とされている事や、この技術が現在、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスなど世界24ヶ国約100の施設で導入されている事などもご紹介いただきました。

また、山田教授は、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催時に、馬術競技の選手や競走馬の健康を守る重要な手段として、馬に対するシンチグラフィーを是非導入すべき、と強く訴えられました。

講演後は、「動物の画像診断でのAIの使用」や「大学の獣医学での放射線教育のレベル」などについて質疑応答が行われ、会合参加者からは「目からウロコのお話だった。」「馬のシンチグラフィーが日本でも早く導入されるといい」など感想をいただき、会合は大好評でした。

量子放射線利用普及連絡協議会では、今後も放射線利用に関する最新の話題、知見についてテーマとして取上げ、放射線利用の普及、理解促進に寄与する活動を行ってまいります。

【量子放射線利用普及連絡協議会とは】
放射線利用について関係者が問題意識、情報を共有し、協力、協働してそれぞれが戦略的に事業に取組み、より効果的に普及活動を展開させることを目的に2006年に設置されました。構成員は放射線照射企業、各地域組織、教育関係者等です。

お問い合わせ先:人材育成部 TEL:03-6256-9315(直通)