【スロバキア】スロバキア原子力安全国際シンポジウムにて服部理事長が講演(2013.3.14~15)

3月14~15日、スロバキア・ブラチスラバにて、スロバキア原子力監督局および在スロバキア日本大使館との共催で『原子力安全国際シンポジウム』が開催され、服部理事長が福島事故後の日本の状況について説明しました。
本シンポジウムは、福島原発事故の経験と教訓を踏まえつつ、日本及び中欧各国の専門家が原子力安全に関する報告・意見交換を行うことにより、原子力平和利用の安全性向上に一層資するための情報と知識を共有するため開催されたものです。

日本からは、広瀬研吉・東海大学特任教授と服部理事長が参加し、広瀬教授からは、福島第一原子力発電所事故の詳しい状況と、事故後の対策および今後の廃炉計画等について講演がありました。
服部理事長からは、「福島事故後の前進」というタイトルで、福島第一事故後のオンサイトおよびオフサイトの現状や、日本の原発の状況、および日本のエネルギー政策の動向と今後の課題などについて講演を行いました。

講演後の質疑応答では、日本で原発が停止している状態で電力供給に問題がないとなると、ドイツに原子力無しでやっていけるというシグナルを送ることになるとの懸念が述べられました。また、福島の除染の目標および避難者の帰還や、社会経済的影響に対する事故前の考慮、廃炉に向けた国際協力の状況等について質問がありました。

その後、スロバキア電力会社、IAEA、EC、スロバキア原子力学会から原子力安全向上の取組について講演があったほか、翌日のパネルディスカッションでは、スロバキア、チェコ、スイス、ポーランド、ウクライナ、IAEAの規制当局や研究者が参加し、ストレステストの結果を受けた各国の行動計画の実施状況等について議論を行いました。

パネル討論では、服部理事長より、発電所の安全確保には事業者が一義的な責任を負っており、福島事故は規制要件に従っていただけだったということが問題で、事業者はもっと高い水準の安全を追及すべきであること、そのため昨年11月に原子力安全推進協会(JANSI)を設立し、規制だけでなく事業者も変わったことを説明し、国際社会にオープンに協力して行きたい旨述べました。

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服部理事長講演
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パネルディスカッション
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記者会見
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広瀬教授質疑応答

お問い合わせ先:国際部 TEL:03-6256-9313(直通)