ロスアトム、クラスノヤルスクに総合センター計画中間貯蔵、再処理、高レベル処分を一体的に整備−原産協会の講演会でロシア専門家が発表− ロシアは、シベリア中部のクラスノヤルスクの鉱業化学コンビナート(MCC)を中心に、使用済み燃料の中間貯蔵、再処理工場、MOX燃料工場及び高レベル廃棄物処分場を建設する計画を進めている。高レベル処分場も同コンビナート近くのニジニカンスキー花崗岩層への立地が決まっており、地元州政府も受け入れに好意的であるという。 再処理工場は、外国の使用済み燃料の再処理も視野に入れている。 平成23年3月3日に当協会が主催した講演会で、ロシアの原子力専門家が、これらの核燃料サイクル完結の総合センターともいえる計画の全貌を明らかにした。 ![]() 講演者は、国営原子力企業ロスアトムの原子力・放射線安全部門の使用済み燃料・放射性廃棄物管理及びデコミショニング・プロジェクト顧問のA.ハペルスカヤ博士。博士は 「ロシアにおける使用済み燃料管理システムの開発」と題して講演した。
運転中の原子炉のうち、VVER-440、BN-600、研究炉、砕氷船炉からの使用済み燃料は、ウラル地方のチェリヤビンスク(アジョルスク)にあるマヤク再処理工場RT-1に送られて再処理されている。RT-1は民生用再処理工場として1971年に操業を開始した。年間処理能力は約400トンであるが、現在の稼働率は100トン/年程度で操業している。 クラスノヤルスクに核燃料サイクル完結の総合センターを建設する計画は、かつてのRT-2計画を発展・拡大したものといえる。 高レベル廃棄物ガラス固化体の処分については、MCCの近くのカン川下流のニジニカンスキー花崗岩塊が選定されている。地下研究所(地下500m)の建設提案が地元政府に提出され、2015年の操業開始を計画している。最終処分場は2021年の操業を見込んでいる。ロシアのサラトフでは最近、低レベル廃棄物処分場計画について地元政府と住民が反対しているが、クラスノヤルスクでは、そのような反対はないという。再処理を含めた総合コンプレックスとして取り組み、地域の雇用を含めた発展計画も示しながら進めており、地元は関心を持って見守っているとのこと。 マヤクの再処理工場RT-1はVVER-440等の原子炉用にしか再処理できないが、RT-2の処理能力は、ロシアが国外に建設する原子炉の燃料の再処理も考慮して設計されているという。ハペルスカヤ博士によると、ロシア製燃料に限るが、政府間協定と契約で取り決めれば再処理を行うだけでなく、高レベル廃棄物の処分も可能という。今後、ロシアが原子力輸出での「強み」として売り出す可能性がある。 これらのロスアトムの計画の裏付けとなる「放射性廃棄物管理法案」は現在、ロシア議会で審議中である。一方、「使用済み燃料管理法案」は目下作成中で、近く議会に提出されると紹介した。 ![]() お問い合わせは、国際部(03-6812-7109)まで |