[JAIF] 原子力情報

岩手・宮城内陸地震による原子力施設の災害は発生せず

2008年6月16日
日本原子力産業協会
情報・コミュニケーション部

東北電力株式会社および東京電力株式会社の発表によりますと、「平成20年岩手・宮城内陸地震」によって運転中であった原子力発電所は、正常に運転を継続しており、運転に支障となるような災害は発生しておりません。

東北電力株式会社の宮城県にある女川原子力発電所および青森県にある東通原子力発電所の2つの発電所においては、定期検査中以外の原子炉は、正常運転を継続しており、運転に支障となるような災害は発生していません。また、モニタリングポストの指示値にも変化はなく、発電所構内の使用済燃料プールからの水漏れは確認されておらず、その他の施設については現在、点検中であるとのことです。

東京電力株式会社の福島第一原子力発電所および福島第二原子力発電所の2つの発電所においても、定期検査以外の原子炉は運転を継続しており、運転に支障となる災害は発生していません。東京電力が点検した結果、発電設備や流通設備などの電力設備にも、被害は確認されておりません。

福島第二原子力発電所では、2号機(110万kW)の原子炉建屋の内部で2か所、10リットルおよび4号機(110万kW)の原子炉建屋の内部で4リットル、放射性固体廃棄物を保管する施設であるサイトバンカ建屋内部において、ラドン温泉の濃度に相当するごく微量の放射能量の水が15リットルこぼれ水溜まりが発生したものの、水は施設から外部には漏洩していません。

その他、今回の地震で揺れを感じた原子力関係施設については、青森県にある日本原燃株式会社の六ヶ所再処理施設、濃縮施設、および埋設施設での警報の発表はなく、使用済燃料貯蔵プールの水漏れもなく、異常は発見されていません。

また、茨城県にある日本原子力研究開発機構(JAEA)の東海再処理施設を含む原子力施設においても、警報の発表はなく、異常は発見されていません。


気象庁は6月14日、「岩手・宮城内陸地震」に関する地震の震源および規模等を発表しました。

発生日時平成20年6月14日08時43分
場  所北緯39度01.7分 東経140度52.8分 深さ8km(岩手県内陸南部)
規  模マグニチュード7.2(暫定値)
最大震度6強(岩手県奥州市、宮城県栗原市)
発震機構西北西−東南東に圧力軸を持つ逆断層型

以上

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