原子力の平和利用推進に向けた核不拡散の促進
核不拡散問題

我が国は、唯一の被ばく国として核兵器の廃絶を国際社会に提唱しつつ、原子力基本法に基づいて原子力の研究、開発及び利用を厳に平和の目的に限り、人類社会の福祉と国民生活の水準向上とに寄与することを目指して推進し、いまや世界第3位の規模の原子力発電設備とそのための燃料サイクルシステムを有するに至っている。一方世界では、近い将来、先進国においても途上国においても原子力利用の恩恵を享受するべく原子力の研究開発利用を一段と活発に、しかも幅広く展開する時代が到来することが予測される。これに伴い国際社会は、原子力利用が拡大しても原子力の負の側面を顕在化させないように、核不拡散体制の強化、核セキュリティの確保、原子力安全の確保等への取組みを一層強化する必要がある。

特に近年はイランや北朝鮮等での核開発活動が国際的な平和を脅かすのではないかとの不安感を作り出しているなかで、米国がNPT未加盟のインドと原子力協力に向けた動きを進めており、国際核不拡散体制の在り方が問われている。これを受けて核不拡散体制の強化に向けて、様々な国際的枠組みの提案が行われるようになっているが、こうした諸外国の取組みは今後我が国の原子力政策に対して何らかの影響を及ぼすことも考えられるため、我が国が今後とも原子力利用を進めていくにあたっては、国際情勢を的確に把握し、国益と国際公益を同時に追求することが重要である。

こうした状況において、当協会は国際核不拡散体制の再活性化および国益を考えた原子力平和利用促進の両方策について調査・検討を行っている。本年度は昨年に引き続き学識者および若手研究者等の専門家で構成される検討会を開催し、国際安全保障や最近の核不拡散情勢の的確な把握に努めている。

このような活動を通じ得た知見をもとに、理事長等が各種委員会に参画し、その一つとして平成20年3月には「核不拡散問題検討会」から「原子力平和利用推進と核不拡散強化のための提言―地球温暖化とエネルギー安全保障の同時解決に向けて―」という提言が政府に対して行われた。

以上

お問い合わせは、政策推進部(03-6812-7102)まで