原子力委、基本的考え方で有識者からヒア

2015年3月5日

 原子力委員会は2月25日、基本的考え方について、吉川弘之・科学技術振興機構研究開発戦略センター長からヒアリングを行った。
 同氏は、米国や英国の科学顧問などの例を挙げて、原子力を始めとする全ての政策には科学者の助言が不可欠であると強調。その上で、科学者コミュニティが能力を結集した「合意した声」としてまとめていくことが重要だと指摘し、日本は政府と科学者との間で信頼が醸成されていないが、今後、科学顧問とともに、中立的な公的シンクタンクが必要なのではと提案した。
 また、同26日には、白石隆・政策研究大学院大学学長からヒアリングを行った。
 同氏は、原子力発電の意思決定において、原子力安全のテールリスク水準やエネルギー・ミックス比率について、政府が決定していない状態が続いていることを指摘。この状態によって事実上、エネルギー選択の余地が狭まってきていると警鐘を鳴らした。【後略】
(3月5日付号掲載)